2月上旬。両親に連れられて隣県に住む祖父母を訪ねた帰りの車中だった。後部座席からぼんやり遠くの山を見て「ちょっと積もってんなー」と思うなどしていた私に父が「○○(私の名前)、バイクの免許取らへん?」と言ってきた。
大学三回生の春休みともなれば周囲は勿論就活に忙しい。しかし当の私はまったくもって就活に勤しんでいなかった。当然、4月までの予定表は(大学の用事を除けば)真っ白と言って差し支えない。教習所通い放題である。来年度は学生証があるから良いとして、再来年は身分証に困るな...同人誌買うのにいちいちマイナンバーカード出すのも仰々しいしな...と思っていたので「免許証あったら便利やし、行ってみよかな。」と返した。バイクあったら史跡巡り(趣味)、楽になるし...4輪取ると大学の実習で荷物運搬係に任命されて大変やし...と一応(?)免許取得後の用途についても思い巡らせた。そう、「免許証は欲しいし、ついでに乗れたら便利やな~」であって、「どうしてもこのバイクに乗りたい!」という熱意に欠けているのだ...。とはいえ時間はそれなりにあるし、父(昔バイクに乗っていた)も上機嫌で教習所やら運転やらについて話し出したので、まあ春休みの使用用途としては中々いいんじゃないかと前向きに考えることにした。ちなみに私は自転車に乗れない。だというのに春休みの(無謀な)挑戦が始まったのだった。