英生花販売ネットワークInterfloraのtwitterキャンペーン「最も哀れな人に花束を」 | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

※こちらは、スーパーピーアール社発行のメールマガジン「スーパー広報術」に寄稿したアーカイブとなります。



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■世界最大の生花販売ネットワークの差別化戦略(1/2)
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こんにちは。林竜三です。
本日はイギリスから。

「Interflora(インターフローラ)」は、世界で最大かつ最も知名度があると
言われている生花販売と配送ネットワークです。約80年以上前にアメリカで
そのアイディアが生まれ、その後イギリスを中心に各国へ拡大しました。

イギリスでは1927年に17の生花店Z(フローリスト)が所属するネットワーク
としてスタート。その後1953年に、「Interflora.UK」となり、現在に至っています。

http://www.interflora.co.uk/



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日本では、皆さんご存知の「花キューピッド」のモデルがまさにそれですね。
ちなみに日本におけるインターフローラの提携加盟組織はもともと花キューピッド
でしたが、2006年よりイーフローラが提携して稼働しています。

世界各国に生花を迅速に配送出来るという強みによりサービスを展開していましたが
その後多くのオンライン販売も含めた生花業者の出現により、同ネットワークも、
「迅速な配送」以外のアピールと差別化が必要となってきました。

そこで、同社では、自社のサービスの骨子を、「Quality,Creativity and choice」と
「Skilled Florists」の2点に集約し、同ネットワークと提供するサービスの差別化を
図ってきました。


「Quality,Creativity and choice=高い鮮度、場面・状況に応じた最適な商品」
「Skilled Florists=確かな技術」という感じでしょうか。

その戦略に基づき、競合各社のような、大量生産されプレパッケージで画一的な花束や
ブーケとは異なり、熟練したフローリストの手で創意工夫して作られる「ハンドメイド」
である点を強くアピールしています。

さらに、「フローリストのアドバイスを受けながらのオリジナルオーダー型ブーケ」
と「Interfloraの高いスキルとセンスを持つフローリストのオリジナルブーケ」、
この大きく2タイプから、商品を選択することができることも強調しています。


■twitterを活用した「最も哀れな人に花束を!」キャンペーン(2/2)
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そして今回、4月3日のイギリスの「母の日」をターゲットとして、約25年ぶりとなる
TVCMを投下したり、ピカデリーサーカス(英ロンドンの中心地)での広告展開など
先述の差別化戦略のアピールに乗り出しました。

遡ること昨年の10月には、このようないわゆるマスメディアに積極的に広告を
仕掛けるだけでなく、少々ユニークな方法で、「インターフローラ」の認知を上げ、
新たな顧客を獲得する試みを行っており、それが話題となりました。

それは、twitterを活用した「サプライズプレゼントキャンペーン」というもの。
「花束のサプライズで人々を元気にしよう」いう目的のもとキャンペーンを展開し、
ブーケのデリバリーを行ったのです。


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その内容はというと、まず、twitter上の様々な人々のツイートを注意深く監視します。
「哀れなツイートをする人=元気づけてあげることが必要」と考え、無数のツイート
の中から、より「哀れな」ツイートを繰り返す人たちを見つけ出しました。(苦笑)

そして、選ばれた人たちを元気づけるために、「その人、場面に応じた最適なブーケ」
をデリバリーすることで、同社の差別化戦略となる「Quality,Creativity and choice」
と「Skilled Florists」を実践してみせたのです。

同社のマーケティング・ブランディング担当者は「ソーシャルメディアを通して
ユーザーとのコミュニケーションを成功させるためには、じっくりとユーザーの
声を聞き、それに対し、個人的に、また少し強調した形で答えることが肝要だ。」
と語っています。

みなさんの会社では、「ソーシャルメディアを活用し、ユーザーと誠実に対話をして
いくことで、ユーザー一人一人のニーズにあったものを提供していく」という切口から
ブランディングを考えたことがありますか?

しかし、選ばれたユーザーがどんなつぶやきをしていたのか、実際にどんなブーケが
贈られたのかちょっと興味ありますね。。哀れなツイートを繰り返すユーザーとして
選ばれてしまうのもうれしいやらはずかしいやらでしょうが…。

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