兄が入所した。
彼はとても明るい笑顔の持ち主でで、愛らしい見た目も相まって誰からも愛されていたと思う。
通所先も変わるので、最後の通所日は職員、利用者一同で送りだしてもらえたと聞いて改めて愛されていたんだなと実感した。
兄には生まれつき「障がい」があった。その障がいの特性から自分を縛って、家族や周りにもこだわってみんなを縛っていた。
家族もいつの間にか兄のこだわりを中心とした生活の中で自ら兄に縛られていた部分もあると思う。
兄はとてもしんどかっただろう。あまりにこだわるものが多くて、必要のないストレスもたくさん感じていたと思う。
それでも彼はいつも笑顔だった。私達家族は大変に思うこともあったけどその笑顔に救われていた。
そんな兄がグループホームに入所した。
その決断は本当に辛かった。
でもその時がもう来ているのは何年も前から分かっていた。
思い返すと色んなことがあったけど、自分たちで兄を送り出すことができてよかったと思う。
世の中には家族が送り出すことができないケースも多い。虐待や家族に何か事情があって急に施設入所なんてこともありうるからだ。
今回の入所は兄にとっても、私にとっても大きな区切りになると思う。
私は子どものころから兄の為にと大義名分を背負って生きてきたつもりだったけれど、それはきっと自分で自分を縛っていたように思う。
でもこれからは自分の人生を生きていこうと思う。そのほうが兄も喜んでくれると思うし、兄に胸を張れると思う。
形は変わったけど、私達が家族であり、兄弟であることに変わりはない。
兄へ、色んな事を教えてくれてありがとう。いってらっしゃい。またね。