201542





私は産休を希望したので

私のいない間の人事に頭を抱えていた上司に

早く伝えなければならない



いつも通り出社した私は

タイミングを見計らって上司に声をかけ

別室へ促した



話しかけた私の顔を見て

なんだ、その疲れた顔は?

と彼は言った


ひどい顔をしていたらしい


別室で席に座り


産休と人材探しを取り消してもらって

翌週に控えていた会社の行事も欠席する旨を伝え

そして赤ちゃんが出てきたときは

急になってしまうが休みが数日欲しいことも

了解を得た


涙とともに話す私に

上司は驚きとともに

何とっていいかわからない様子だった


でも私の身体とメンタルを心配してくれ

こういう時は休まなければダメだ

身体だけでなく気持ちも休まなければ、と

優しい言葉をかけてくれた



泣けた








上司への報告は済んだ

あとは同僚

そして分娩予約をしてある病院のキャンセルだ


私の市は昨今の産科医不足により

出産できる病院が限られている

なので出産する病院ではある程度の週数になるまで検診はしない

検診に通うクリニックと出産する病院を

別で予約しなくてはならないのだ


その予約をすでにしてあったので

キャンセルをしなくてはならなかった





どちらもなかなかできなかった



ひとまず

課長にはすぐ言わなければと思い

報告した



課長の奥様も3人目のお子さんを流産した

と打ち明けられた





私だけじゃない


分かってる



でも私は課長の奥さんと気持ちを共有するとこはできない

他にも経験者はたくさんいるだろう



でも私は私以外の誰とも

この気持ちを共有することはできないのだ

そして私以外の経験者も同じだ

誰にも言えない

軽々しく会話のネタにもできない

単なる経験談にはできない

だから経験者が身近にいても

そうであることは誰にもわからない




みんな内に秘めて

孤独に苦しんでいるのだ