

実は、私は出張以外で北海道に行くのは初めてでありました。
で、今回の旅行ではレンタカーであちこち(といっても3日で走行距離600キロなので、そんなに長距離を移動した訳ではありませんけれど)走り回ったわけですが、ウワサに聞いていた通り北海道の道路事情が良いことには、やや驚きを感じました。
一枚目の写真(羊蹄山を支笏湖方面から撮りました)のように、まっすぐな道ばかりではなく、峠道なんかでもLEDの警告灯のついたガードレールなど、不案内のよそ者にも運転しやすい道が多く、快適なドライブが楽しめました。
一方で、これだけの道路設備を作るのも、更には維持・管理していくのにも、大変な予算が必要なのでは、という疑問が、ふつふつと。
本来、開発に限らず投資というものは、須らく事業の採算性についてのチェックが重要なことは当たり前のお話です。
ただ、公共事業については、教科書的には費用/便益の分析をした場合に、外部経済効果が大きく、民間に任せていた場合には十分に投資が行われない場合に行われるべきものとされています。
北海道の道路についても、観光客を呼び込むためには、必要な投資であったとはいえましょう。
こうしたインフラがなければ、2泊や3泊の短期間で道内のみどころを何箇所も観光バスで回る弾丸ツアーも成立せず、また最近の倶知安町の基準地価高騰(オーストラリアをはじめとする海外からの投資で、確か去年は住宅地の全国値上がりNO1になっていたはず)もなかったかもしれません。
しかし、外部経済効果を含めた「開発利益」的な、数値化あるいは事前の検証が難しい要素については、いかに楽観的というか希望的予測(色気や邪念も含む。。)を排除して客観性を保つか・・殊に公共事業という政治問題がからむと、なかなか効率性だけでは語れない、難しいしがらみもあるのでしょう。
特に道路の問題は、今現在で旬な問題となっている国交省道路族及びその外郭団体と、自治体の間での予算獲得と費用負担の話ともリンクしているようですし。。。(なお、このあたりについては、猪瀬直樹氏のメルマガや最近の著作に詳しいです。)
一方で、今回の旅行の目的地の一つであった小樽。(二枚目の写真はかつては「北のウォール街」と呼ばれた色内通り。)
ここはここで、相応に問題を抱えている自治体のようです。
先日の日記の寿司の写真は、会社の小樽出身の後輩に予約してもらった(とても美味しかったです!)のですが、彼は「帰郷する度にどんどん寂れていく故郷を見ると、さびしいです。。」といっておりました。。。
もともと、人口200万人を越える巨大都市札幌に近すぎる(高速道路だと20分ちょっと)のが災いしているのかもしれませんが、観光客向けの商店が並ぶ堺町通りと、小樽運河周辺は人で賑わっていたものの、観光客自体も小樽に泊まらない場合が多いとか。(私もそうでしたけれど)
「北一ガラス」や「ルタオ」のように健闘されてらっしゃる地元資本の会社もあるようですが、お土産品程度の観光産業だのみというわけにはいかないでしょうし・・。
90年代初頭に完成した今となってはオーバースペックなことが裏目となった再開発ビル(デパートとホテル、共に破綻)を擁するかつての中心街と、90年代後半の旧国鉄の操作場跡地の巨大複合再開発(デベロッパーが破綻)の両者共倒れに終わってしまった。。と思われるフシもあるようです。
こうした都市開発の採算性について、計画段階での「希望的観測」が幅を利かせていたのではないか。。。後知恵的に、こういう指摘をするのは簡単なんでしょうけれど。
一旦、壊れてしまった街は、なかなか元に戻れないでしょうし。。。バブル期のハコモノの処理に困っている自治体は、日本のそこかしこにあるようです。
最近では「コンパクトシティ」という再開発のコンセプトが喧伝されておりますが、地方の再生というのはこれからの少子高齢化の進行とともに、更に難しい問題なんだろうなぁ。。。とまぁ、こんなことをツラツラと考えてしまいました。