七夕前夜
 

・気になるとすぐ好きになる

 それはあわよくば誰でもいいということ
 

・ペダル漕ぎ追い越す君の横

 いつか押して歩いて帰ってみたい
 

・新しい風に吹かれて古い風

 そういう風に時代は変わる
 

・あれしようこれしたい

 言うだけ言って形にしない人任せたち
 

・部活帰りと塾帰り

 待ち合わせして夏祭り待つ夏休み
 

・僕たちの記念日なのにサラダバー

 ひとりで選ぶ七夕前夜
 

・明け方のカラオケのドリンクバーの

 みそ汁コーンスープの薄さ
 

・さんずいに戻るでもいいのに

 戻れないと言う君何気に詩人