1970(昭和45)年のこの日、公衆電話からの市内通話の料金が3分で10円になった。
それまでは1通話10円で、時間は無制限だった。
夜になり
ゆうじはもう一度
あかねに電話をかけたが
あかねはすでに駅前へと向かっていて
話す事はできなかった
あかねは駅前でゆうじを探しながら
遅くまで待ちましたが
ゆうじは来ず
そして深夜
あかねが帰宅後、一本の電話が
「…はい、志村ですが…」
「…あ、あかね…!」
「…はぁ、ゆうじ?なによ、どうしたの今日?なんで来なかったの?私、ずっと待ってたのに…」
「ご、ごめん…なんでって言われると…なんて言ったらいいのか…とにかく、行けなくて悪かった、ごめん…」
「…いや、意味わからないし。何してたか聞いてるの!自分で誘っといて忘れてたの⁉︎」
「いや、そうじゃない!ごめん…どうしても行けなくて、電話何度もしたけど通話中でさ…」
「…はぁ⁉︎…なにそれ、私が長電話してたから悪いって言いたいんだ。ちゃんと理由も教えてくれないし…もういい、切るね…」
「待って!!!切らないで!!!」
「…!ちょっ…なによ…急に怒鳴らないでよ…」
「ごめん、でも、…時間が無いんだ、えっと…3分間だからあと…1分も無いかもしれない」
「…なに…?え…3分しかって、…なんで?」
「説明する時間も無いんだ、ただ良く聞いて。あかね、俺は今、遠くに行ってしまっていて、もしかしたらずっと帰る事が出来ないかもしれない。だからあかねは、俺の帰りを待ってなくていいから、だれか、いい人と…幸せに…いいかい、俺の事は忘れ
「…ゆうじ?何言って…」
プツッ ツー ツー ツー…
「ちょっと…悪い冗談やめてよ……約束すっぽかしたの怒ってないから…!ねぇ、ゆうじ!」
ツー ツー ツー…
その後
ゆうじは行方不明のまま
見つかる事は無かった。











