夜の川下り~那珂川
マロが生まれる前、初夏のころ。
友達のバッタ氏(仮名)の誘いで、妻M子の3人で那珂川へ川下りに行くことになった。
那珂川は、水戸の上流、那須の下流、そんな位置を流れている。
車2台で、下流の川原で車中1泊。 酒をしばし飲んで。。
翌日は9時半起床、ねぼうだ。
車1台置いて、上流へ移動開始。
結構上まで来てしまった。
準備してたら、カナディアンに乗った親子が流れていく。かっこいい。
うちらもスタート。
奥さんは初めてなので、バッタ氏のファルト、フランスの名艇 カナールに乗った。
私は、スラローム
バッタ氏は、短いカヌー(ロデオ?)
野田知佑さんが何度も下っただけあって、風流な川だった。
途中、1ヵ所だけ、かなりの難所があった。
先頭のバッタ氏に続いて、右カーブへ進入したところで、
バッタ氏が、突如沈
「あれれ?」
と思った瞬間、私の船も右横に突然吸い込まれるように傾いて落下!ヽ(*'0'*)ツ
沈?と思う間もなく、水中に上半身があって、船底がすごい速さで移動している∑ヾ( ̄0 ̄;ノ。
あせりつつも、スプレースカートをはずし、脱出した。
浮上して、前方を確認すると、川が二股に分かれている。
左は、岩岩、右は普通の川原。
バッタ氏が、危険な左側へ吸い込まれていくではないか。。(/_;)/~~!
私は、カヌーにつかまったまま、必死に右へと泳いだ。。(;°皿°)
なんとか、右側に抜け、真ん中の川原に上陸。
バッタ氏は、もう見えない。
「奥さんはどこだ?」
と上流を見ると、
私たちが沈したコーナーの外側の渦に巻き込まれ、グルグル回っている。
本流に出ようとしているが、出れない。
距離にして、250mくらいある。すぐには助けにいかれない。
そのとき、奥さんは、渦のさらに外側の、少し切り立ったガケのような岩場に上陸し、カヌーを引き上げた。
そして、4mくらい引きずって、渦エリアの下流側にカヌーを置いて、そいつに乗り込み、
「ズリズリ、ドボン!」
と本流へTake offしたのだった。
そのあとには当然、2股の、天国地獄の交差点が待ち受ける。
ちょうど、上流の川原に、車にのったカヌーイストがいて、挙手と大声で、
「右へ行け!」
と指示を送ってくれた。
M子は指示通りに右の流れに乗り、難所を独り、無事にクリアしたのだった。
「よかったねー!」とお互いの無事を喜びあってから、、二人で流れていくと、1km弱行ったところに、バッタ氏が上陸していた。
上陸すると、バッタ氏は、なんと、ケツから血を流していた。( p_q)
岩に削られたらしい。寒い(((( ;°Д°))))!
そのあとも、小さいヤナとか、堰が何度もあり、ポーテージ(カヌーを持って、迂回すること)を強いられた。
なかなか進まない。
夕方になって、急いでいたら、後ろにいたはずのバッタ氏がいなくなってしまった。
そして、本当に暗くなった。(°д°;)
周りは、山で、川原も狭く、近くに道路は無さそうだ。上陸しても、その後が困る。
流れも遅くなってしまった。
大ヤナまでもう少しだからなんとかがんばろう。
真っ暗な中、川の瀬の音が近づいてくる。
真ん中さえはずさなければ大丈夫。。。
クリアして、振り返ると、、M子もついて来ている。ホッ。
時々、
「ドブン!」
と大きな魚類がダイブする音や、
「ダダダ」
と岸を走るケモノの音がする。
「河童とか出てきて、シリコダマとか抜かれないよねえ?( ̄_ ̄ i)」
と、心配になった。
それなりに漕いで、距離的にはもうすぐ、高瀬の大ヤナのはず。
暗闇の彼方から、だんだんとても大きな瀬の音が聞こえてくる。
もう上陸しないと。。
と、ラッキーなことに、右岸でキャンプしている人たちがいて、そこへ上陸。
焚き火などしてもらい、衣服を乾かした。
バッタ氏が来るかもしれないので、懐中電灯で、照らしつつ、到着を待った。
40分くらいして、全て放出したかのような様子でバッタ氏が到着。(゜ρ゜)
途中、ウンコをしたくなって、皆にだまって(恥ずかしいから)上陸したらしい。
そのあと、暗闇で沈したら、上とか下とか全くわからなかったらしい。
親切な人たちに下流の車までおくってもらった。
そして、その夜に、上流までいって車2台揃え、再びキャンパーのいた場所へ戻って1泊した。
次の日、大ヤナの展望食堂で、鮎の塩焼きなどを食べた。
おいしかった。