キッチンに立って料理していると
必ずコンロ前に座る夫
コンロを使うと今度は冷蔵庫の前に座る
私がお風呂に入ると向かいのトイレで待っていて
髪を乾かすとソファの隣にすわる
会話も何も無いのに
いつもずっとそばにいる
私が歯を磨くタイミングを見計らって
自分も寝る支度をはじめて
私が寝入るのを見届けてから眠るの知ってる
狸寝入りに騙されて、夫が寝てから私の時間
ほんの数分放置した私のスマホの検索履歴を見てるみたいで
検索履歴と同じワードを自分のスマホで検索していたのを知った時
血の気が引いた
友達と出かけると
必ずついてくることが怖くなった
私には自由がないのかと悲鳴をあげたくなる
そんな日の夜は胸が苦しくなって
息の仕方が分からなくなる
過呼吸と不眠で増える薬に安心する夫
家に居てくれさえすればいいと
手放してくれない
どんなに対話をしようとしても
伝わらなくてモノに当たっても
無言でそばに居ることだけは手放してくれない
周りからは大切にされていると誤解されて
やり場のない怒りと悔しさでいっぱいになる
それでも、あなたが私を気にかけてくれてから
私はとても救われて
浅く浅く呼吸をしながら
自立のために動き続ける勇気が出たんだ
大好きになったあなたに万が一でも頼ることのないよう
あなたはあなたの生活を
頼るのは最低限で
あなたは当たり前の幸せを…