ダイヤモンドげんこつ(拳骨)
あの拳骨の痛さは今でも忘れられません。
あれは、私が小学校一年生の頃。
私は一年中半そで短パンだった少年の一人で
(たまにいますよね、こういう子 笑)
しょっちゅうクラスメートとやんちゃなことをしていました。
何をしたかは覚えていませんが
当時担任だった先生の怒りを受け
6人で廊下に立たされました。
性懲りも無く、6人はこそこそ話をしていたものですから
廊下に立つ時間を延長されました。
反省の色を見せたのか
私たちはその後、静寂を試み
授業後、先生が反省していますか?
ときいてきたので
私たちは勢いよく「はい!」と答えました。
すると
先生はこぶしを口の前にもってきて
そのこぶしに
はぁぁ と息をかけると
「この指輪はダイヤモンドだから痛いよ」
と言って
一人ひとりの頭に拳骨をふりおろしていきました。
「いっ!」
という声が静まった廊下に響き
5人が終わり、最後の私の番になったとき
私は何を考えていたのか
とっさにその振りかざされる拳骨をよけてしまったのです(笑)
さぁ、先生の怒りは頂点に達し
授業が終わり、掃除の時間になっても、私だけ廊下に立たされ続けました。
そして、帰りの会も終わり、皆が帰ると、教室も廊下も静まり
先生の足音が近づいてきました。
私は下をむきつつ「ごめんなさい」と言うと
最後に思いっきり拳骨をもらいました。
「行って良いですよ」と私は解放されるや否や
教室のランドセルを取ると、走ってでていきました。
あぁ、かっこ悪いなぁ、何やってるんだろ・・・
と頭をかきつつも
上履きを履き替え
外に出ると
例の5人が、私をヒーローのように歓迎してくれました。
「みとちゃん、先生の拳骨よけるなんて、すごすぎる」と(笑)
「へへへ」と反省の色はどこへやら。
その後も、何回も先生のお叱りを受けるのでした・・・
今でも小学校の友人と再会するたびに、このような話で盛り上がります。
「あれは、ダイヤモンドじゃなかったよな」と (笑)