つけまでか美 改めまして つけまでか菜 です。
ポジションは"空想アシスタント"
なんでしょう、ささやかな悲しみがポチリと。
あたしのせい⁈
まさかまさか、冗談はヒマな店だけにして下さい、って全然笑えない。
ボスに「ぱいぱいでか美さんとカブるから名前変えろ恐れ多い」ってディスられましたよ。セクハラパワハラオーバーレブですね。
転んで前歯とか折っちまえ、なんてつい思ってしまいますよハシタナイ、だからってバチとか当たったりなんかしないでしょお願い神様。
ていうか、でか菜。
なんだそれ。
「おれ、木下優樹菜さんどうしょうもなく好きなわけ。だから」
……ああ、はいはい。
そっちは平気なんすか。恐れ多くないんすか。
「俺の純情受け止めろ」って何の告白なんですかね?
おっさんの青春返りとか怖すぎですよね。
ボスったら近頃は飲みつけの鎮痛剤が効かなくなってきたらしいですよ。
「アタマの芯のあたりがどよーんとしてなくなくもない」んですって。
どっちすか。
自分自身でも定かじゃない生理現象について他人に理解を求めるって、無邪気なんですかね。
まいっか、きっとクスリ飲み過ぎて錯乱してんだな。
効かないからって、アホなんですかね。
アブナイからハサミ取り上げときます。
ご安心くださぁい。
我ながら、なかなか出来た"空想アシスタント"だと思うわけですよ。
ボスは馬鹿なんじゃないか。
清々と思ってるわけですよ。
涼やかに咀嚼する人権?蹂躙。
にこやかに強張る服従。
了解という沈黙のこき下ろし。
「お前はいつも可愛いなあ、でか菜」
ボスはあたしをナメてます確実に。
「フジモンは世界一イカした男‼︎」
何言ってんでしょうね。
ヘンなものでも食ったんですかね。
聞いてるこっちがツラくなるからやめて欲しいです。
「おれ、面倒くさくてさ」
「何がですか」
「コレ」
「はぁ?」
差し出されたボスの手は、腕は結構スベスベ。
スベスベマンジュウガニって知ってますか?
いえ、別に大した意味ないですスミマセン。
ボスはカワイソウなんですよ。
多分そっちの気があるっぽいから腕毛とか剃ってるんです。
「マナーだ! エチケットだ!」ってボスは言ってるけど怪しいもんです。
あ、でも体操の内村選手を見るたびにボスときたら「彼、素晴らしい選手なのになんであのままなんだ? 近くにいる人、誰か言ってあげないのか?」って。
「内村選手のワキ毛が我が事のように恥ずかし過ぎて競技に集中出来ない」
って競技するのは内村選手ですよ何言ってんですか、ってあたしは言ったんだけど、ボスってやっぱ馬鹿なのかなあ。
「見て見てでか菜、肩の裏まで生えてるよ。やっぱ誰か言ってあげるべきだよね。舞台は世界だよ? 内村くんは競技に夢中なんだよ、だから誰かがさあ、ね、そうでしょ? 間違ってる? 俺、間違ってるかなあ?」
ううん、間違ってないよ。
大丈夫だよボス。
この前もお客様に「ヘンタイっぽいよね」って言われちゃってたけど大丈夫。
また来てくれたじゃんボス。
「キモいから少し黙って下さい」
吐き出すあたしは裏腹。
よく出来た"空想アシスタント"だと思うんです、我ながら。
「でか菜、お前これからブログ担当な」
「は?」
「メンドクセェんだもん。お願い」
なんてこった。
そんな風にして始まることになるらしいですふざけやがって。
ちくしょう。だったらとりあえず、看板でも変えましょうか。
普通過ぎてムカついてたんですずっと。
所詮普通じゃないくせにボスったら「カッコつけること、プライスレス」なんてもはや誰も覚えてないコピーとかイジってご満悦でしょ。しかも普通に地味だし。
ボスの数え切れないダメさの理由って実はそんなに複雑じゃないのかもね、何なら根っこは端から一つでそればっかの為にボスったら選び取るように台無しなのかもね、なんて思ったりさえするわけです。
毎日見てるあたしの見立ては多分なかなかのモノだと思ってるんです。
「ヒマだ」
って今日もボスはボロ美ちゃん相手に地味にアイロンの練習とかしてる。アシスタントかよ。
名前があるのはあたしだけだから他の子たちに肩身が狭くて、あたしが勝手に名前つけてあげてること知ってんのかな。
ボロ美ちゃんもその一人。
今度ブログで紹介してあげようそうしよう。
他にも"代沢奥様" "みじかいちゃん" "当たられ子"とか色々いるんです。
そのうち何か面白いことさせてあげようそうしよう。
ボスはあたしたち"アシスタント"を案外まともそうな目で見るんです。
それがあたしたちはもの凄く苦手なんですけど、多分わかってないな、それがボス。
「ありがとうよおぅ」
って実験の後にはちゃんとオススメのシャントリで仕上げてくれるのは多分ボスの"懺悔"とかそんな感じのノボせたナルシズムに違いない、なんてあたしもあたしで結構薄情だったりもするんだけど、そんな時のボスの目は少しだけ明日死ぬとかそんなヤバさが滲んでいてつまりヤバ気だからあたしたちはギリギリのとこでボスを思いやる義務みたいなモノ思っちゃったりするのかもね、なんて真夜中に囁き合ったりします。
「ボス、今日ヤバくなかった?」
「ヤバい通り越してもはや死んでた」
なんてさ。
ちなみにあたしの髪は安物の耐熱ファイバーなのに、この前なんか「でか菜ちゃん、ずいぶんカラミましゅね」なんてぶつぶつ言いながらウチの店ではやっぱりコレばっかっていうオススメトリつけてくれて、やっぱ馬鹿なのかなあ、なんてあたしは清々と思ったわけです。
「ありがとね、でか菜ちゃん」
うるせえなあ、ってあたしは。
わかってるよメンドクセェんでしょ。
でも頑張ろうよね、ボス。
馬鹿だけどさ。
"空想アシスタント"でか菜でした。
いけね、忘れてた。
ボスに怒られちまう。
10月から朝10時OPENになりますよー。
どうぞよろしくお願いいたします。

