今日は音楽之友社の電子便りより。

ユニークな語り口でピアノへの興味を掻き立ててくれるパスカル・ドゥヴァイヨン氏が「パスカル・ドゥヴァイヨンのドビュッシー『前奏曲集』全作品練習のヒント」を上梓された。

2016年5月に出版された「パスカル・ドゥヴァイヨンとめぐるドビュッシーの島々〜前奏曲集を中心に〜」と何が違うのか未だ拝読していないので良くわからないけれど、恐らくこの本がベースになっているのではないかと勝手に想像している。

担当者の「...本書に答えを求めるのではなく、自分で模索してほしいという著者の願いがこめられています。」という言葉は、何でもかんでも答えを求めたがる学習者には耳が痛いだろう。

出版社による内容紹介

本書は、ドビュッシー『前奏曲集』において多くの人が難しさを感じるであろう箇所を、どのように解決していくかに目を向けた内容。まず冒頭で、理想とする音楽を実現するために必要となるテクニックの基礎がまとめて紹介されている。この「練習のアイディア」の章は、他作品にも応用できるものばかりで、本編でも度々登場する。全24曲をひとつずつ解説していく本編では、「なぜ、そう解釈したのか」「その方法を採用した理由は何か」等も明確に述べられていて、読み進めていくと、今回の本のテーマである「練習」の本来あるべき姿が見えてくる。「練習」とは、それを繰り返すことによって知識と教養が深まり、自身の個性を目覚めさせていくものであるべき……。

ドビュッシー『前奏曲集』への理解を深めたい人はもちろんのこと、日々の練習の質を高めたいと願う人たちに、多くの貴重な“ヒント”を提供してくれる１冊。

ドビュッシー『前奏曲集』全作品 練習のヒント

ドビュッシー『前奏曲集』全作品練習のヒント