術後、麻薬の点滴がなくなることが
本当に恐ろしかった。
もともと痛みにはそんなに弱い方ではない。
筋断裂も帯状疱疹も我慢しすぎて後遺症になやまされることになったし、
基本的にはどんなに頭痛や生理痛がつらくても、このところは痛み止めを飲むことはしてなかった。
痛みには強いつもりの私も
痛み止めのカロナールだけではすぐに足りなくなって、主治医や、回診にいらしたドクターに訴えた。
ある日いらした、美人ドクターは
あなたのお胸は、焼け野原なんです。
患部だけを、切り取ったわけではなく、
周りの組織もとっていて、しかも、皮膚が足りないから寄せるために、切込みも入ってます。
痛くて当然です。
と、説明された。
焼け野原。。。あー、はい。なるほど。
いや、でも、そうかもしれませんけど、
痛いもんは、痛いんじゃ!
痛みは我慢しなくていいって言っとったよなぁ
と、柄の悪い輩が心の中で登場した。
主治医は、そうだよね。痛いよね。と冷たい手でこのあたりは?あー、痛いかあ。ここは?と、あちこち、触ってきた。
痛みはまあ、ほかの患者さんに比べると強いかもしれませんね。取った部分もまぁ、あれなんで。と。言外に大きいというジェスチャーをしていた。これは、カーテン内だから気を遣ってのことなのかしら。、
カロナールではカロなりません。どうにかなりませんか?と訴えるも、私の場合は、喘息があるため、ロキソニンが飲めないからなぁ。と。
そこで、副担当のドクターが、医療用麻薬を使ってみようということに。
カロナールと合わせるけれど、4時間おきにしか飲めないというので、メモをとりはじめた。
持ってきたポストイットが役に立った!
夜中に突如くる、子泣きじじい
左胸がとんでもない痛み
痛くてうめいて起きるけど、身体は動かない。
痛みでこわばって、両手をグーにして握りしめているから、手のこわばりがとけない。
深呼吸して、どうにか動けるようになるのが1時間から1時間半。
たまに、その間に睡魔に襲われて寝てしまえることもあるけど、大体は、また、痛みで目が覚める。そして、寝てられた時間もごくわずかだったりする。
ようやく動けるようになって、テーブルを脚(笑) で手繰り寄せ、ベッドを電動で起こしてやっとの思いで鎮痛剤を飲もうとするも、ない! 時の絶望感。
いや、置いておくゆうたやん!
そんなんなら、目が覚めたときに押せばよかったと、ナースコール。
どうしました?って、普通に来る看護師さん
忘れてたの気づいたのか、病棟に響き渡るダッシュで届けてくれた看護師さん
痛いよね、飲める?って、電気までつけてくれる看護師さん
夜中だけは、カロナールですらありがたい。
飲んでからまた、ききはじめるまでがつらいけど、子泣きじじいの存在がだんだん薄まっていく。
そしてまた朝には子泣きじじいは完全復活。
起き上がるまでまた1時間半くらい。。
痛み止めが効かないうちに、回診。
下手したら、歯も磨いてない、トイレにも行ってない状態。
4時間置きにしか飲めないトアラセット4回分
4時間置きにしか飲めないカロナール3回分
それでも足りなくて、痛くて、ドクターに増やしてもらうようにお願いしたら、これでも若干オーバーだからムリと。
いや、私は体重オーバーしてるし、なんとかならないか、交渉したけどダメだった。
そして、血液検査を受け、肝臓の数値が悪くなっていることもあり、薬を変更することと、緩和ケアにかかることに。
そして、痛みのコントロールができないうちは退院は難しいとなった。