4月3日のこと。
大岡山駅前のマッサージを受けていたら、
突然見えたビジョンがあった。
夏の一日。
緑のトンネルを抜けて、駆けていく。
積乱雲と真っ青な空が広がって、
足は軽く、頬を抜ける風は涼しい。
僕は、息を切らして、
高鳴る鼓動の中にいた。
あの頃、毎日が冒険だった。
毎日が、まだ見ぬ世界との出会いだった。
毎日が、楽しくて、楽しくて。
早く起きなくてはもったいなかった。
いつの間にか、
そんな日々は、過去のものとなり、
そんな日々が、存在していたことすら
忘れてしまっていた。
僕は、いつ、忘れてしまったのだろう。
僕は、いつ、なくしてしまったのだろう。
思い出したことがある。
僕は、この世界に、遊びに、来たんだということ。
世界を、遊ぼう。
あの日のように、緑のトンネルを抜けて、
どこまでもどこまでも続く道を、走っていこう。
僕はまた、そんな生き方に戻っていく。
・・・きっと、少し時間はかかる。
あまりに長く、大人のフリをしてきてしまったから。
演じることに、慣れてしまったから。
でもね、きっとあの日の僕が
僕を導いてくれる。
僕の少し前を駆けていく
小さな男の子を追いかけていこう。