明け渡すこと | 須藤峻のブログ

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すどうしゅんによる、心の探究日誌。
生きることは不思議に満ちてる。自由に、自在に生きるための処方箋。

子供の頃、川でよく遊びました。
滝の上から、滝壺に飛び込むんです、
たった2~3メートルくらいでも、上から見ると高い高い!
意を決して飛び込んだのを覚えています。

滝壺は、深く、流れが渦巻いています。
でたらめに、顔を上げようと、水面を目指すと
滝壺から、なかなか出られないのです。

だから、その流れから出るためには、
力を抜いて、水の流れに身体を任せる必要があります。
すると、自然と水面が近づいてくる。

大切なのは、自分を水流に明け渡してしまうこと。
流れに逆らわずに、流れにのること。

必要なのは、信頼することです。
自分を運んでいく流れ、そしてその流れの中で
最適な姿勢を見つけていく身体を、信頼すること。

そして、流れ着く場所を決めないことです。
あらかじめ決めておいた地点に泳いで向かおうとすると
水の自然な流れを無視することになり、
体力を使うし、結局辿り着けないこともあります。

力を抜いて、
水流と身体が最適な場所に連れて行ってくれるのに
任せてしまえばいいんですね。

生きるコトについて考えていたら
この体験を思い出しました。

僕らは、長いこと、流れに逆らう方法を学び
無我夢中で、泳いできました。
きっと、大切な意味があったのでしょう。
だから、それを、続けることもできます。
それも人生です。

しかし、もっと簡単に進んでいくこともできます。
そのためには、明け渡すことです。
水流に身体を預けてしまうこと。

一番強くて、深い流れに乗った時、僕らはどこまでも行ける。

自分の身体と、自分の周りの水域を統制するのをやめ、
自分が運ばれていくのを、ただ感じ、眺めていればいい。

すると、最も自然に、必然的に辿り着くべき場所に
僕らは辿り着くことになります。

何が起きようと、どこに辿り着こうと、
それが、最も適切で、最も必要な場所、必然的に辿り着いた場所だという感覚、
それが、実感できた時、不安や心配は消えていくんですね。
(逆に、不安や心配、恐れは、自分が「今・ここ」にいる必然性が
見えない時に、感じる感覚だということです)

明け渡すこと、白旗をあげ、give up すること。
流れるままに、自分がそこで、創り出していくモノを
見届けること!

そんなコトが、見えてきました。