こんにちは。

東京都内を中心に活動している

フリーランスのインテリアコーディネーター、須藤彩です。

引き続き美容鍼灸サロンを新しく立ち上げられるオーナーT様の

サロンコーディネート実例をご紹介します。

今回はアクセントクロスについてのお話です。

当初、ヒアリングした時にはアクセントとなる色は使わない方向でした。

コンセプトのナチュラル×ジャパニーズモダンも

カラースキームではオフホワイトやベージュにグレー、ブラック

としていたからです。

でもカラースキームを決めたからと言って

それ以外の色を使っていけないわけではないですし

状況に合わせてカラースキームを変えることも可能です。

打合せのどの段階かにもよりますが

カラースキーム変わると内装イメージひっくり返るので

現場や工期など十分配慮した上で行うようにします。

ロゴの話をするうちに、

室内にもどこかロゴを張るスペースを作ることになりました。

サロンだと受付前の壁などにありますよね。

玄関横の壁にシューズボックスが設置してありましたが

物件オーナー様から取り外してもOKを頂きました。

その壁がクロス貼りだったので

この玄関横スペースを活用することにしました。

アイキャッチとなるそのスペースにブランドロゴを引き立たせる

アクセントクロスを採用することになり、何色を使うかの相談が始まりました。

ここで登場するのがサロンで実際に施術を行うスタッフの女性A先生。

私も実際に施術していただいていますが、

美容鍼灸に見識深く、また勉強熱心な方です。

実際の施術は彼女が行いますので、打合せにも参加いただき

意見をお伺いさせていただきます。

須藤「A先生、サロンイメージでお使いになりたい色ございますか？」

A先生「そうですね。ティファニーブルーみたいな色が好きなのですが」

ティファニーブルーとは

鮮やかなグリーンにほのかにブルーを混ぜた

美しく洗練されたターコイズ調の色です。

ティファニーブルーのボックスに

ホワイトのシルクリボンは女性のあこがれ。

明るい幸せを感じさせてくれて

女性らしさのある色ですね。

A先生がお好きだというのもよくわかります。

ですが、より深くお話を聞くとティファニーブルーが好きというより、

上品さと洗練さのある雰囲気がある色がお好きなようでした。

好きな色って一色じゃなかったりしますよね。

場に応じた設え同様、状況に応じた色使いを考えます。

今回はコンセプトのナチュラル×ジャパニーズモダンに合う

上品で洗練された別色をご提案させていただくことにしました。

ここで私がご提案したいのは赤系。

パッと目にも映えて、温かみを感じる色です。

赤系を選んだことにはいくつか理由があります。

一つは、整体施術者としての経験も豊富なオーナー様からお伺いした

東洋医学の陰陽五行という古代中国から伝来した五行の思想の話。

専門的な説明は省略しますが

古代中国に端を発する自然哲学の思想に「五行」（ごぎょう）があります。

五行は木、火、土、金、水（もく、か、ど、ごん、すい）

という五つの要素を持っていて、

大自然の成り立ちから内臓の機能まで

５つに区分けできるとされています。

その五行の分類の中には五色という

色を分類するものがあり

東洋医学の思想を継いでいる鍼灸にとっても

重要であると考えました。

五色は青・赤・黄・白・黒から成り立ちます。

この赤ですが、五臓のなかでは「心」つまり心臓を指します。

臓器の心を指している赤ですが

私はこの「心」に身体に携わる鍼灸の

人を思いやる優しさ

常に学び活かしていく情熱

触れ合うことの温かさを感じました。

ということで

アクセントカラーとして使用する色は

深紅や茜色のような深みのある赤をご提案させていただきました。

続きます。

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実例：美容鍼灸サロン⑧ -アクセントクロスの選び方-