こんにちは。平昌五輪が開催されましたね!
とは言っても仕事の都合上全くリアルタイムでは見れていないのですが。。。
4年に1度の祭典。この日の為に辛い苦しい練習も耐えてきたのだと思うと本当に日本人選手だけでなく、皆さん悔いなく力を出し切って欲しいですよね。
さて、そんなタイミングなので今回はスポーツ、スポーツだけでなく高みを目指して日々ご活躍されているプロフェッショナルをテーマにお話させて頂きます!
そして、身内ではございますが私の兄に焦点を当ててお話を進めて参りたいと思います。
兄は私より3歳上で、陸上競技の長距離をやっておりました。小学校のマラソン大会から既にずっと1番で市内の陸上大会でも負けなし。その地域で陸上をやっていた方なら名前を聞けば分かる程他の選手とは一線を画した走りをしておりました。
中学校3年時には当時の県記録も更新。
県大会、北信越大会でも優勝を収めました。
そして、念願の全国中学校陸上大会に出場することが出来ました。それも、3000m走においてはランキング1位で全国大会を迎える事になりました。
正直、私を含め家族、監督、周りの選手、そこまで成長するとは誰も思っていなかったと思います。
彼本人はとても寡黙な性格もあり、試合に勝ってもあまり感情を表に出すこともなく、家に居ても陸上の話をする事はほとんどありませんでした。
ですから、本人がどういう心境だったかというのは当時の私には全く理解が出来ませんでした。
しかし、つい最近になり彼と当時の話を振り返るにつれ私達家族も想像もつかない程に壮絶な孤独な戦いを強いていた事が分かったのです。
全国ランキング1位というプレッシャー。
昔からずっと1番で当たり前。2位では残念と言われる始末。
そして、実は昨年同じ中学校の1つ上の先輩が同種目で全国大会で3位になっていたのでした。
自分も勝たなくては。そんな畳み掛けるようなプレッシャーに当時15歳の寡黙な少年は戦っていたのでした。
当時、SMAPの「世界にひとつだけの花」という曲が大ヒットし話題になっていました。
「ナンバーワンにならなくてもいい。もともと特別なオンリーワン。」
人と比べるのではなく、自分という個性を長所を見つめて生きていこうよ。そんな風なメッセージは難しい年頃であった私達の心に寄り添ってくれた素晴らしい曲であったと私は思い聴いておりました。
しかし、彼は違ったのです。「俺はあの曲がTVでラジオで流れる度に胸が痛く苦しめられ、人格否定をされている気分だったと。じゃあ俺は一体何の為に頑張っているのだ。だとしたらナンバーワンとは何なのだ。。」
孤独の中で頂点を追い求め続けてきた者ゆえの解釈だった。
「結果は後から付いてこない。」彼は言った。
この練習をしたから、これくらいのタイムは出せるだろう。こんなにキツイ練習をしたんだ。後は本番やるだけだ。
そう、全くもって違うのだ。
努力に限界はない。努力に根拠も裏付けもないのだ。そして負けた後に思うのだ。何でこんなに練習してきたのに。。何がいけないんだ。。どうすればいいんだ。と。
自分を信じる事はいい事だ。しかし、充分に練習を積んだと思い込んでいる自分を信じることが最も危険だと。
それが1番の隙なのだと。
結果は後から付いてこない。最後の最後まで自分の力で出さなければいけないのだ。
でも、私は思うのです。
誰が金メダルを獲ろうと、誰が世界新記録、世界最高点を叩きだそうと、私には関係ない。
自分の為に金メダル獲りたくて4年間も頑張るんだ。だから負けてもまた次だって苦しい思いしてまた4年間耐えるんだ。そうだろう。そうであってほしい。
だから、ほんとは俺が感動させられる事なんてないハズなんだ。
でもしてしまう。
昔、元カノにも振られる時言われた。
「私の為じゃなくて、自分の為に頑張ってるところが好きだったのに。」
自分の為に頑張ろう。