はいはい、本日のお題は自動ブランケット洗浄布について。
昨今のオフセット印刷機ではスタンダードとなったブランケット自動洗浄装置ですが、自分が働き始めた当初はまだまだオプションの部類で初期費用もそれなりにかかったそうです。圧胴の自動洗浄装置はオプションのなかでももっと珍しい部類だったそうですが・・・。
まあ、先にぶっちゃけた話をしますと、最近のブランケット自動洗浄布に使われている「含浸タイプ」のシステムと不織布そのものが嫌いです(笑)。
アレ、基本的に染み込んでいる洗浄液にほとんど揮発性が無く、自動洗浄して丸一日経ってもブランケット上で完全には乾燥していないですよねー、使ってるメーカーにもよりますが。あと洗浄布の交換時もベタベタになるし。
で、本題ですが基本的にオフセット印刷って台数こなしてなんぼの業界、一日に何度もブラン洗浄する機会がありますよね?
ということは、一日に何度もブランから版を通してローラーにまでブラン洗浄液が上がっていっているというわけで。しかも揮発性のほとんどない洗浄液が・・・。
ブラン洗浄直後の刷り出し時には必ず版とブランが先に接触することになります。ということは、必ず版面からローラーにも洗浄液が上がっていくことになります。厳密には水有り印刷なら給水ローラー、水なし印刷ならインキローラーですね。特に水なし印刷だと版面のシリコン層がダメージを受けて使えなくなってしまう可能性もあります。当然、水にもインキにもローラーにも洗浄液の混入は良くありません。なので含浸タイプで自動洗浄をした後は必ず手で乾拭きをしていました。
メーカーに言わせれば、刷り出しの紙に付着して数枚できれいになりますとのことでしたが、それって結局乾拭きを紙が代替しているだけですよね?
出来るだけ刷り出しの枚数を減らすべくいろいろ考えている訳ですが、この洗浄液残りという一点に限って言えば昔のドライタイプ不織布での自動洗浄の方が優れていたのでは無いかと思う訳です。ブランの切りかけ部分の液ダレの問題もありますが、あれはノズルの掃除をしっかりやって洗浄液と水の出過ぎを防いでやればいいだけですし。
そんなわけで、要は含浸タイプの洗浄液に機内揮発性はそのままにもっと機上(ブランケット上)揮発性を持たせてほしいというお話でした(笑)。