とても残念なことだけれど僕は、

真実の愛のキスを待てる白雪姫じゃないし、
卑しい継母や姉に耐えて素直に居れるシンデレラじゃないし、
王子様を殺せずに泡になる人魚姫でもない。

欲しい物があるなら自分から取りに行けばいいと思ってるし、
それを「手に入らない、私には届かない」と嘆いているだけの子は大嫌いだ。

何でも手に入ったんだろうか。
欲しい、と口にするだけで、
もしくは、
欲しいと思うだけで手に入ったんだろうか。

お姫様も王子様もその立場になるにはそれなりの覚悟が必要だよ。
何の努力もしないで何の考慮もしないで
そんな立場になれる訳が無いだろう。

別の立場から見る「努力」が
お姫様や王子様には当たり前の事なんだ。
お姫様であるから当たり前の事
王子様であるから当たり前の事
ただし、それが当たり前じゃないという前提を理解した上での
自分達の日常だと認識している。



絵本に囲まれて窒息死
花に囲まれて窒息死
死にたいとは思わない
ただちょっと生き辛い
不幸じゃないのよ
不便なだけ
そう、偉人が言っていた。




空は嫌味なほど青く
気持ち悪いほど澄み渡り
いつ着くかわからない海を
小さな光を目指して
崩れそうな足で歩く

怖いものなんてないと嘘をついて
僕らは諦め掛けて
もう終わりにしようか
1人では疲れたよ
じゃないと骨のまま歩いてしまうよ。








握りしめた小さな電子機器を、大切に大切に、


あなたとわたしとぼくとおれと繋ぐ距離を
埋めることすらままならないの?