こんにちは!
初めまして!
今日からボカロの楽曲をアカデミックに分析し、よりボカロを楽しんでいただけるようにしていきまいと思います!

早速、最初の曲に参りましょう。

記念すべき第一曲目はkanaria『KING』です!
この楽曲は、今や8000万回も視聴され、多くの若者が知る楽曲となりました。

では、この楽曲はなぜここまで流行ったのでしょうか。その秘密に、分かりやすい解説とともに迫っていきましょう!

では、これから①リズム②メロディ③メロディ以外の音に分けて説明していきます。ここでは、ドレミの音階のある音を「音」、ないものを「リズム」として紹介していきます。

①リズム

ではまずリズムについて分析していきましょう。この楽曲を通して、ある基本的に一貫した
リズムがあります。それはどのようなリズムか分かりますか?

それは「ダン・ダン・ダン・ダン」という低音のリズムです。メロディに耳がいってしまい、あまり気にしたことないかもしれませんが、よくよく聞いてみるとずっと同じ、一定のリズムがありますよね!このようなリズムは4拍子と言われる基本的なリズムです。このリズムは、分かりやすくいえば手拍子をした時のリズムで、とてもわかりやすいのではないでしょうか。このような分かりやすさ故に、多くの人に受け入れられる楽曲になったのかもしれませんね!

しかしながら、光には影がつきもので、このような「分かりやすい」リズムにもデメリットもあります。それは、私たち聴衆が分かりやすさ故に「飽きてしまう」ということです。一般的に楽曲の時間は3分程度ですが、「今なら3分間ずっと手拍子をしてください」と言われたら絶対飽きてしまいますし、つまらないです。それと同じように、『KING』のような分かりやすいリズムは聴衆に「飽き」を与えてしまうのです。

しかし、ここで一つ、基本的な疑問が浮かびます。それは「私たちは楽曲を聴いている最中、飽きていない」ということです。勿論、何百回も聴いてきた方は「飽きた」という人もいるかもしれませんが、初めて聴いた時から「飽きた」と思った方はいないのではないでしょうか。

では、どうして私たちは飽きずに曲を聴いていられるのでしょうか。ヒントは「同じリズムが続くと」飽きてしまうことです。

結果から言ってしまいますと、kanariaは一部リズムを変えているからです!
一部とはどういうことでしょうか。
習うより慣れろです。1番Aメロのリズムと2番Aメロのリズムを聴き比べてみてください!

どうでしょうか、2番Bメロのリズム(2番が始まってすぐのリズム)は「ダン・ダン・ダッ・ダッ・ダッ」というリズムになっていることに気づきましたでしょうか?

このように一部変化を与えることで私たちは飽きずにこの曲を聴き続けることができるわけです。

・分析解釈
ここからは私の個人的な感想、つまり解釈です。
以上の分析から分かるように、この楽曲は分かりやすいリズムでできているため、私たちに耳馴染みがあり、とても聴きやすく、頭にも残ります。つまり、多くの人に受け入れられやすい楽曲であるわけです。
このようなことから、リズムという点で言えば、流行したとも考えられるのではないでしょうか。

②メロディ
次はメロディです。メロディとは、要するに歌う時の音程のことで、この場合ボーカロイドが歌っている部分のことです。

『KING』におけるメロディの特徴はサビまでの短さとその不規則性でしょう。

確かに、楽曲が始まってからメロディまでの時間は50秒ほどで、一般的な時間です。しかし、異常とも言うべきその短さは、2番以降から顕著になります。なんと2番が始まってからサビまでちょうど10秒しかありません!!

しかし、それもそのはず。1番と2番をよく聴き比べてみて下さい。

勘の良い方はもうお気づきかもしれませんが、1番にあったAメロが2番には存在しません!(私はこれを個人的に「Aメロキャンセル」と呼んでいます笑)

勿論これだけではありません。
普通、2番が終わったのちに予想されるのはなんでしょうか。難しい話ではありません。3番のAメロ(この楽曲の場合、ないしBメロ)です。
しかし、ここではなんと2番の後、新しいメロディが歌われるのです!(ここでは便宜上、Dメロと呼びます。)このDメロのあと、今度は再びAメロキャンセルからのBメロが続きます!もうとんでもないです。そして最後にサビが歌われ、最後にこの楽曲の主題である「You are KING」だけが転調します…。

一旦落ち着きましょう。

分かりやすく構図に表すとこうです。

1番
Aメロ→Bメロ→Cメロ(サビ)
2番
Bメロ→Cメロ
3番?
Dメロ→Bメロ→Cメロ

このようにすると分かる通り、Bメロ→Cメロの流れは全て共通して行われている一方で、Aメロがなくなったり、Dメロに変化したりしています。

ここから分かることはどのようなことでしょうか。

それは、Bメロ→Cメロの流れを変えないことで一定の秩序を楽曲に保ちながらも、Aメロを変化させることで楽曲全体として、革新性や目新しさを感じさせるものとなっているのです。

・分析解釈
また、ここからは私の感想です。
kanaria はもしかしたら、革新的なボカロ曲を作りたかったのではないでしょうか。
しかし、革新的な楽曲というのは、音楽史的に見ても受け入れられません。なぜなら、革新的過ぎて、これまで伝統的に受け入れられてきた秩序がない楽曲となってしまうからです。
一方で、kanariaはある程度の楽曲進行を一貫して保つことで、受け入れられるようなメロディにしつつも、今までにない構成をAメロを変化させることで作り出し、結果的に受け入れやすい革新性を持った楽曲に仕上げたのではないでしょうか。

③メロディ以外の音
ここでは①と②で扱いきれなかった内容を補足的に説明します。

メロディ以外の音にベースやシンセサイザーがあり、様々な技法が施されていますが、素人目に見ても分かることがあります。

それは圧倒的な楽器の少なさです。

構成する楽器が少ない利点は、楽曲が聴きやすくなることです。「聴きやすい」というのは、曲にメリハリが出て、分かりやすいということです。

kanaria は楽器を多くすることで、メロディ以外が難解になり、楽曲全体に締まりがなくなることが恐れたのかもしれませんね!



とりあえず、今回はここまでとさせていただきます!
初めて書いたため、難しいこともありましたが、『KING』の深みについて理解して頂けましたでしょうか?
次回もよろしくお願いします!!

引用:kanaria様『KING』(2024/2/16閲覧)



のう様、https://x.com/nounoknown/status/1289872558867636224?s=20(2024/2/16閲覧)