70,つきやく(初潮その3)

初潮とは?最初の月経のこと、日本人では平均12、3歳、ほぼ15歳までに迎える。何も知らない無垢な子供にとって、前触れも無い突然の出血、それもデリケートな部分から止まる事の無い出血、一体いつまで続くのか分からない不安と恐怖以外何も無い。当の本人の心の負担を少しでも和らげ優しくケアをして上げるのが母親としての本分と思うが如何だろうか?私の場合は、継母の言葉で「罪悪感」を感じ肩身の狭い思いをし、身体の深部からこみ上げるような訳が分からない切なさ辛さ、大袈裟な!と言われると思うが、この家に来てからの心の病を抱えている私にとっては二重苦だった。まるで四方八方から槍で突き刺され、毎日を憂鬱な重い心で過ごしていた。だから本当の意味が分かるまでの期間はこの「罪悪感、嫌悪感」の悪魔にずっと襲われ続け、継母から汚物の様に言われ、消えてしまいたいような気持と自分が嫌いで仕方なかった。もし自分の娘が初潮を迎えたら第一声「おめでとう!!!」と言い、「恐くないよ」としっかり抱きしめて上げたい。そしてその日はお赤飯を炊き、娘の大好物を作り家族で盛大にお祝いして上げるだろう。勿論、「その意味も理由も」優しく、詳しく、納得出来るまで丁寧に教えて上げると思う、その日からは娘以上に女性同士を共有出来るのだから母親としてこれほどの幸せは無いだろう。逆にもし月のモノが成人を迎えても来なかったら?それこそが一大事である。私に対して継母の「おぞましい言葉」は今に始まった事では無いが、「言葉の暴力」はやはり人格形成に相当な割合で影響を与えると思う。良くも悪くも耳から入る情報は確実に脳に伝わる、大切な成長期に心に、脳に、どれ程大きな何か?を与えるのか、その上追い打ちをかけるように便所紙のナプキンを投げつける行為など母親としてより以前の人としてあるまじき行為と思うが?このまま突き進んでいく中学、高校と人生の入口から学びの正しい思考作りの法則、つまり「思考の原理」を育成する大事な時期に環境は大きく影響すると思う。我が国日本は「自殺大国」というレッテルを貼られているが、「家庭は社会の縮図」「家庭の乱れは社会の乱れ」と言うように物事の始まりは家庭環境に大きな原因と責任があると考えられる・・・最近は特に感じるのだが。

私の「初潮体験」の話一つでここまで話題を醸すワンシーンのドラマは、宛ら(さながら)滑稽と感じる人もいると思うが・・・私個人的に初潮は継続し続ける遺伝子の原点であり、女の一生に一度の大切なセレモニーだと思う。