アルコール依存性で引きこもっては
大声を張り上げて暴力を振るう時が
度々あるんだと、震える電話越しの
お袋。。
大腸癌の手術をしてから
経過は良好だが
最近は、なま物でも
腸炎を起こし
刺身や俺の石鯛も
食べられない。
昔は海に山にキャンプに
家族思いの父親だったが
定年後、ストレスもないはずなのに
どうなってしまったんだろう
土曜日の網野で丁度、
俺が漁から戻ったあとに
電話が鳴り、
「また一人で行ってるの?
お嫁さん候補の彼女と
一緒じゃないの?」って。。。
嘘でもいいから、
彼女出来たって
言っておくれって。。
俺がずっと片想いの子が
って、話した事があるけど
周りが言う様に無理なら他行けって。
一通り暴力と怒鳴り声のあとは
親父は決まって寝室で潰れて
寝てしまうそうだ。
お袋は、鼓膜の破れた耳を
押さえながら、このまま
静かに逝ってくれたらって
そんな思いが何度も
頭をよぎっては
自分の頭からそんな
考えを振り払って
ごめんね、ごめんねって
寝室の片隅の暗闇で
声を殺してひざまずいて
泣いてしまうのだそうだ。
会社のクーポンサイトで
岡崎市内から一時間のところに
リゾートホテルのチケットが
出てた。早速、お袋に
電話して父の日のプレゼントに
と勧めた。答えはなかった。
親父はがアルコールに走る理由は
俺にも責任がある。
かつては近所の住人を驚かす
大手の紳士服会社のエリート彼がどうして。。
昭和一桁の立て続けの他界に
いつかは俺も死ぬのかって
思うと弱さが出てしまうのだろう。
生きてる間にきっと
孫の顔見せるから
きっと。。。約束するから。。。