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タイトル :   (3) 中国・香港・台湾の映画、TVドラマの潮流れ
前回に続いて、2回目です。
[C - 有名な「小説」-『金庸(きんよう)シリーズ』 ]

 さて、もう1つの大きな流れとして、中華圏で絶大な人気を誇る、「武侠小説」の大家、「金庸(きんよう)」氏の存在があるようだ。

 ある映画についての観客の反応について、出典は記憶していないが(新聞だったように思う)、次のように書かれてあった。

 それは、「少林サッカー(少林足球、Shaolin Soccer)」で、日本でもおなじみの、「チャウ・シンチー(周星馳、Stephen Chow)」の映画『カンフー・ハッスル(功夫、Kung Fu Hustle)、2005年、日本公開)』の劇場公開での、「あるシーン」における、観客の反応についてであった。

 それは、中華圏の人たちは爆笑した「ある有名な男女の登場シーン」だったが、日本では笑いが起きなかった、と書いてあった。

 「中華圏」とは、中国語を主要公用語とする中国・台湾・香港・マカオの各地区を指す(中国語圏とも言われる)らしい。

 それで調べてみると、中華圏の中国(本土・香港)、台湾はもちろん、東南アジア各国で広く読まれている有名な作家『金庸(きんよう)』氏の「武侠小説」の1つに出てくる、これまた、大変有名な美男美女のコンビ「楊過と小龍女」のことだったのである。

 映画「カンフー・ハッスル」では、ある男女が数年経って、ある所で名前を秘して、暮らしている。しかも原作の設定とはあまりにちがうキャラで出てきたので、爆笑ものだった、ということらしい。

 もっと調べれば、映画『カンフー・ハッスル』の主役・監督を務めた、「チャウ・シンチー」もまた、この「金庸の武侠小説」の大ファンだと、分かった。

 こうなれば、その原作について知りたいと思うのは、ごくごく普通の反応だったが、その映像化作品が、映画のみならずTVドラマも、脚本を変え、俳優を変えて数多く製作されており、現在では日本でもDVDなどでレンタルも数多く可能というので、それを観てみようと思ったのが始まりだった。

 ちなみに、その主要10作品の映像化作品は以下のとおり。

① 『書剣恩仇録(しょけんおんきゅうろく)、(原作は1955年、2008年、チャオ・ジュンユー版)』
② 『碧血剣(へきけつけん) 、(2007、ボビー・ドウ版) 』
③ 『雪山飛狐(せつざんひこ)、(2007、ニエ・ユエン版)』
④ 『射鵰英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)、(2002、リー・ヤーポン、ジョウ・シュン版)』
⑤ 『神鵰(雕)剣侠(しんちょうけんきょう)、(2006、ホワン・シャオミン、リウ・イーフェイ版)』
⑥ 『倚天屠龍記(いてんとりゅうき)(2009、ダン・チャオ版)』
⑦ 『天龍八部(てんりゅうはちぶ)、(2003、主役が4人なので略)、(2013版もあり)』
⑧ 『侠客行(きょうかくこう)(2001、ウー・ジェン版)』
⑨ 『鹿鼎記(ろくていき)、(2008、ホワン・シャオミン版』
⑩ 『笑傲江湖(しょうごうこうこ) 、(2001、リー・ヤーポン版) 』

 (注)
 この内、④⑤⑥は通常「神鵰(雕)3部作」と呼ばれる。また、「楊過と小龍女」が登場するのは、⑤『神鵰(雕)剣侠(しんちょうけんきょう)』です。

 原作は、金庸の第1作の①『書剣恩仇録(しょけんおんきゅうろく)』で1955年、この中で最も遅い⑨『鹿鼎記(ろくていき)』で1969年となっている。

 (そして、何より、TVドラマを観るかぎり、ある際立った特徴がいくつかあるように感じられるが、それはいつかまた機会がある時に。)

 この土台の上に、現在の、中国・香港・台湾の映画やTVドラマで、特に流行している、いわゆる『武侠時代劇』が中心的立場を持つようになってきたようだ。


続きは次回です。

 

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