ベッドの脇のこの窓。ぞくぞくするね。
詩ではないが、鉛筆・ネクタイ・窓という小文が残っている。この小文はヒヤシンスハウスを描いたものであるとされるものである。
僕は、窓がひとつ欲しい。
あまり大きくてはいけない。 そして外に鎧戸、内にレースのカーテンを持つてゐなくてはいけない、ガラスは美しい磨きで外の景色がすこしでも歪んではいけない。 窓台は大きい方がいいだらう。 窓台の上には花などを飾る、花は何でもいい、リンダウやナデシコやアザミなど紫の花ならばなほいい。
そしてその窓は大きな湖水に向いてひらいてゐる。 湖水のほとりにはポプラがある。 お腹の赤い白いボオトには少年少女がのつてゐる。 湖の水の色は、頭の上の空の色よりすこし青の強い色だ、そして雲は白いやはらかな鞠のやうな雲がながれてゐる、その雲ははつきりした輪廓がいくらか空の青に溶けこんでゐる。
僕は室内にゐて、栗の木でつくつた凭れの高い椅子に座つてうつらうつらと睡つてゐる。 タぐれが来るまで、夜が来るまで、一日、なにもしないで。
僕は、窓が欲しい。たつたひとつ。……
窓は建築としては日光を取り込み、換気するためのものであるが、それだけでは窓は決まらない。
窓は「そこから何が見えるか」という、デザイン的には非常に重要な機能がある。
「景色を切り取る」ってやつです。(あまり好きな表現ではないけど)
都会じゃ、隣の家とかビルとか見たくないものを見ないで済む位置に窓を設けるんでしょうけどね。
リビングの窓も素晴らしい。二辺の開口。
しかも建具が芯を外した分、出窓になっていて、拡張感がある。
椅子に腰かけて外の人と出窓をテーブル代わりにしておしゃべりを楽しめる。
窓枠の色もいい。モスグリーン。
狭いのにもう一つ窓がある。
間取でいうとくびれた部分。
パブリックな領域とプライベートな領域との中間に位置する書斎部分。
横向きに連続した窓。これはモダニズム建築の影響であるといわれている。
ここは、めちゃくちゃ居心地よく、クリエイティブな空間だと思う。
ヒヤシンスハウスは実はキッチンがない。
次回はそんなことにも触れてみたい。




