朝、母がお寺に送ってくれる。
お弁当も作ってくれた。
お寺の掃除、庭のお花に水やり、プリンのお世話。
わたしの日常がそこに合った。
いわゆる普通の学生ではなかったけれど
みんながとても暖かった。
お寺でお弁当を食べたら
午後は学校に行った。
高卒認定資格を取るための塾みたいなところ。
学校とはまた少し違うから、出席や義務なんてないけれど
いつも来ている人は何となく決まっていて
何となく話もするようになった。
みんな何かしらの理由があって
学校には行けなかった。
不思議と、不良はいなくて
いたって普通の子達だった。
なんだかとても居心地が良かったのを覚えている。
少し前まで、家にも帰らず夜中まで遊び歩いて
半ば家出のように東京へ行き
犯罪を犯して鑑別所へ行き
その日が楽しければいいや、って
適当な生活をしていたとは思えない程に
私の生活は落ち着いていた。
これが普通の生活なんだって、ありがたかった。
環境ってきっと大事なんだろう。
お寺には父のお墓があったから
何だか見守られているような気がして不思議と怖くなかった。
地元のみんなが頻繁に夜遊ぶようになっていた。
水商売で働いたり、車で出かけたり。
夜出歩けない私には、正直とても羨ましかったけれど
もう散々遊んだし
何よりプリンが寂しがるから、なるべく早く家に帰るようにした。