「間違えると恥ずかしいからちゃんと覚えなさい」は、いい教育法か? | 話すだけで成績が上がる家庭教師戸田朝海の勉強できないコンプレックス解消大作戦!

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こんにちは。
国語力で人生を開く! 家庭教師の戸田朝海です。

よく思うのですが「立派な犯罪」って面白い言葉ですよね。
もちろん、ここでの「立派な」は、「はっきりとした」「疑いようのない」という意味だとわかっていますが、字面だけ見ると実に不思議です。犯罪に立派もくそもあるかー! と言いたくなってしまいますね。
ところで、文字通りの「立派な犯罪」というのは、存在するのでしょうか? あるとしたら、どんなものでしょうね。

さて。生徒さんや、お子様から
「どうして、こんなことを覚えなきゃいけないの?」
と、聞かれた経験をお持ちの方は、多いことと思います。
また、ご自身がお子様だった頃、同じ疑問を投げかけたことがある方も、いらっしゃるでしょう。
それに対して、
「間違えたら、恥ずかしいでしょう?」
「そんなことも知らないと、人から笑われるわよ!」

という返事をされた方は、少なくないと思います。

実際、ネット上では「○○と言う」などの「いう」を、「ゆう」と書いちゃったりすると
・ゆう子さん
・ゆってぃーちゃん(芸人さんではない)
などと呼ばれて、笑いものになったりするそうですね。
確かに、皆が知っていることを知らなかったり、間違えたりすると、恥ずかしい思いをするのは事実です。

ですが、個人的には、人の間違いをあげつらって笑うという行為も、あまり褒められたものではないと思うので、こういうのは好きになれません。
もし、その人が全知全能の神様なら、
「こんなことも知らないなんてありえないわ! 間違えるなんてどうかしてるわ!」
と、確実に言えるでしょうが、普通の人間であれば、知らないことはあって当たり前だし、誰しも間違いを犯すわけです。うっかり忘れることだってあります。

自分より知識のない人を「こんなことも知らないなんて」と笑ったとしても、自分よりもっと知識のある人から見れば、そんな自分こそ「こんなことも知らないなんて」と言われる対象になりうるのです。不毛ですよね。せめて、反面教師にする方が、遥かに有意義というものです。

ですから、
「間違えると恥ずかしいわよ」「人から笑われるわよ」
という指導は、私としては
「間違えたら、人から笑われる」
「間違えることは、恥ずかしいことだ」

という認識を植え付けることになり
「間違いを犯した人は、笑いものにしても構わない」
という、間違った価値観に繋がる気がして、あまり奨励できません。

では、「どうして、こんなことを覚えなきゃいけないのか」というと、それは“こんなこと”の内容にも寄ると思いますが、とりあえず“言葉”に関してだけ言わせてもらうと、

・伝わりやすくするため

ではないでしょうか。
言葉というのは、相手に意思を伝えるための道具です。ですから、言葉の使い方を間違えてしまうと、どうしても、言いたいことが相手に伝わりにくくなります。

よく、言葉の間違いを指摘されても、
「わかればいいじゃーん」
などと言って、直そうとしない生徒さんがいますが、本当にそれで相手がわかってくれるのなら、誰も誤解やすれ違いで悩んだりしませんよーだ。
実際、ケンカの原因の多くは、誤解ですものね。
こんな出来事を防ぐためにも、本来、国語の勉強は必要なのだと、私は思います。

大人になると、国語の試験を受ける機会はほとんどなくなりますが、大事なことを言葉で伝える機会は、とっても、とーっても増えます。そういう意味で、国語力は、つくづく人生に必要な力だと思います。
もちろん試験も大事ですが、人生をより良く生きるために、国語力を磨いておきたいものですね。

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