室戸岬まで行った本当の目的は東洋町まで行ってみる事。が、結局現在の公共交通機関を
もってしても日帰りでは辿り着けなかった。(骨に針を刺し始めたので外泊は1泊まで)
東洋町の「波」をライブカメラで眺めるのがせいぜい。(「ウェルかめ」の美波町よりさらに南方)

高知県内のニュースをぼけ~~っと見ていると、、
「須崎で軽自動車同士の軽い事故があり、1kmの大渋滞になった。けが人は無し。」とか
「○○中学の修学旅行は予定通り到着。御父兄の方はご安心下さい。」とか、。に混じって、

2009年11月18日
「地方議会議員のリコールを巡り、公務員が請求代表者になれるかどうかが争われた訴訟の
上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は18日、「なれない」とした
地方自治法施行令の規定は無効と判断。公務員を請求代表者として集めた署名を無効とした
1954年の最高裁判例を55年ぶりに変更した。裁判官15人のうち12人の多数意見。」
、、、という、すっごいニュースが流れた。(「修学旅行」の2つぐらい前に、、、)


・発端は、東洋町の田嶋裕起前町長が(補助金目当てで)高レベル放射性廃棄物
 最終処分場の候補地選定文献調査を原子力発電環境整備機構に申請したこと。

・当然猛反対が起こり、出直し町長選で反対派の沢山保太郎が初当選。応募撤回。

・すると今度は東洋町民から沢山新町長への批判が始まる。後援会が寝返った形。

・一方、推進派の田島毅三夫町議のリコール請求が起こされ、有権者の3分の1を
 上回る1125人分を町選管に提出。が、これを選管が受理しなかった問題。

・田島毅三夫議員は判決を受け辞職願を提出。2010年1月17日の任期満了に伴う
 町議選に再出馬する見込み、、、、。という流れ、、。

これは「原発」「環境」「地域主権」「公務員の人権」などが絡んだ大問題。
おまけに陸の孤島に暮らす3000人の人間関係は壊滅状態。
大法廷にまで達した「震源地」を是非見たかったのだが辿り着けずに終わった。

ただ、この「辿り着けない」事こそが東洋町の抱える根本問題なのかも知れない。
紀貫之の頃この付近は海賊のメッカ。平地も産業も無く昔から住民の命が安い地域。

思えば、ソマリアの海賊と東洋町推進派の「根っこ」は同種のもので、さらに、
それらを利用する「自衛隊派兵」と「核廃棄物処分」の手口も同じものに見える。

実際、東洋町やソマリアの悲惨さは恐らく私には判らない。そもそも行く事すら
出来なかったぐらいである。ただ、1月17日の町議選には注目したい。

裁判といえば鞆の浦の「景観訴訟」も話題になった。写真で見る限り、こちらも取り立てて
裕福な地域になる素養も無さそうだが、瀬戸内海の潮流が合流する「潮待ちポイント」
であることが古代からの特異点的な発展を支えた。内燃機関が発明されるまでの
2000年近くに渡り「地勢」に頼り続け、今後はその「遺跡」に頼るつもりの様である。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-鞆の浦

一方、東洋町にも「海」や「健康」と言った可能性があるかも知れない。が、もしも
「核廃棄物最終処分場」になった場合、その将来性も永久に失われると考える。
やはり1月17日の町議選は大注目である。地方の厳しさの具体例が見れる。