最近Amazonプライムビデオで映画をみているのでその感想を。第一回目は「セッション」。原題は「WIHIPLASH」。むちうち、という意味です。本編はむちうちどころではありません。
アンドリュー・ニーマンは19歳のジャズ・ドラマーである。若くして才能に恵まれるニーマンは、バディ・リッチのような「偉大な」ドラマーになることに憧れ、アメリカで最高の音楽学校、シェイファー音楽学校へと進学していた。壮大ながらも獏とした夢を抱えながら、日々孤独に練習に打ち込むニーマン。ティーン・エイジャーらしく恋愛にも憧れ、父と「男の争い」(Rifif)を観に行った映画館で働いている大学生のニコルに恋愛感情を抱きながらも声をかけられずにいた。そんなある日、シェイファー音楽学校の中でも最高の指揮者として名高いテレンス・フレッチャーが彼の学ぶ初等教室へやってくる。ニーマンの卓越した演奏はフレッチャーの目を引き、彼はシェイファーの最高峰であるフレッチャーのスタジオ・バンドに招かれる事になった。同時に映画館で働いてるニコルとも交際を初め、有頂天になるニーマン。しかし練習初日、スタジオに現れたニーマンは、フレッチャーの登場とともに異様な緊張感に包まれるメンバーたちの様子に違和感を覚える。開始早々、怒声を浴びせられ、泣きながら退場させられるバンドメンバーを目にして度肝を抜かれるニーマン。そんなニーマンをなだめるように、フレッチャーは温かく迎え入れるような態度をとったが、それはフェイクだった。フレッチャーはバンドのセッションに関しては徹底した完璧主義者であり、度を越した苛烈な指導を容赦なくバンドメンバーに対しておこなっていたのである。初日からニーマンもその対象となった。ハンク・レヴィ(en)の『Whiplash』を練習している最中に、テンポがずれているという理由で椅子を投げつけられ、さらには、バンドメンバーの目の前で屈辱的な言葉を浴びせられながら、頬を殴りつけられる。彼は泣きながらうつむくほかになかった……。(Wikipedeia)
ようは地獄に足を踏み入れた金の卵の話です。読んでるだけでもなかなか地獄です。
鬼教師フレッチャーの迫力に終始圧倒されます。音階のズレを指摘するために別の生徒をつるし上げ、耐えられなくなって逃げだした後に「自覚のなさが命取りだ」と言い放ったシーンがありました。コワすぎでしょ。
また、ニーマンの手がボロボロになっても平然と(この時他の生徒2人と何時間もドラム対決をしていました) 練習をはじめたり頭のねじがかなりの数ぶっ飛んでいます。ここまでくるとついていく生徒もかなりいかれてますな。
それに自分の追求する音楽のためなら何時間でも練習するフレッチャーはもっとやばいです。絶対どこかで死ぬと思うんですが、どのタイミングでも疲れている感じではなかったですからね。魂が燃え尽きるんじゃないかってテンションを持続できる人はごくごくまれにいますが、ほぼみんな体を壊します。肉体の管理もしっかりしているでしょうし(すごいガタイがいい)ほんとタダモノではない。
ニーマンもタダモノではないので、フレッチャーになんとかしがみついていきます。僕だったら死んでますね。と思いましたが、そもそも土俵に上がれそうもありません。
コンサートの会場に向かうところで事件が起きたりなんだりして結局ニーマンは大学を去ります。フレッチャーも去りますがネタバレになりそうなので伏せます。気になる人は見てね。
もう二度と会うことはないと思われた二人ですが、偶然再会します。そしてフレッチャーはプロの指揮をやるから来ないか、とニーマンを誘います。まぁニーマンを陥れるための罠だったんですけどね。
ところがラスト9分でそれまでの全てを超越します。長い前座だ。しかしそれ抜きにラスト9分は語ることはできないでしょう。究極の「セッション」が始まります。
パワハラがひどい!とかほぼジャズ関係ない!とか批判もいろいろありますが、この映画はそれだけでは終わりません。何かに熱中したことのある人ならばニーマンとフレッチャーの狂気に思い当たるフシがあるのではないでしょうか。
とても面白かったです。あの狂気に一度は足を踏み入れてみたいものです。

