やーどうも。

今回は、去年の夏に行った湘南でのソロツアーを覚えている限り紹介しようかと思う。

僕が好きなロックバンド・アジカンことASIAN KUNG-FU GENERATIONのアルバムに「サーフブンガクカマクラ」というものがある。

このアルバムは、アジカン発祥の地・湘南を走る江ノ島電鉄をテーマにしている。

この「藤沢ルーザー」のように江ノ電の各駅の名前が曲名になっていて、曲調もどことなく湘南のノンビリとした感じ。

このアルバムを聴きながら江ノ電乗れたら最高じゃねえの？

というのが旅に出ようと思ったきっかけである。

というわけで、この旅では江ノ電一日乗車券を買って全駅下車、各駅に対応した曲をいちいち聴いている。

恐ろしく時間がかかった。

駅によっては何もなさ過ぎてただ降りて次の電車を待つだけ、ということも。

まあでも、それはそれでよかったんじゃなかろうか。

9月26日、大学生の長い長い夏休みが終わるまであと数日といったころだったような気がする。

日付だけ見ると夏っぽさはほとんどないが、夏と言うに充分暑かった。

大学生にしては早い時間に東京の寮を出て、電車で湘南へ向かった。

たどり着いた藤沢駅。

画像は、「藤沢ルーザー」の歌詞にも出てくるJRの「三番線のホーム」。

流石に「手を振る」のは恥ずかしかったので軽く電車に向けて会釈した気がする。アホらし。

適当なところで座って曲を聴く。

江ノ電藤沢駅。周りには暇を持て余したオバサンしかいなかった。

江ノ電 has come

ブチ上がるねえ！

しかし、江ノ電に乗って初めて気が付いたことがある。

サーフブンガクカマクラの曲名になっていない駅がある。

（・公・）

でも全駅下車するって決めたもんね！という謎の意地で結局降りた。

石上駅。

タダの田舎としかいいようのない駅周辺。もちろん駅は無人。

降りた次の電車で出発。

柳小路駅。またもや曲になっていない駅。

何もない。

だがしかしここで江ノ電ベストショットが録れた。

iPhoneは偉大である。

一時期これを加工してTwitterのアイコンにしていたくらいお気に入りである。

移動。

鵠沼駅。くげぬまと読む。

これは曲名になってるぞ！とテンションを上げ勇み足で駅を出る。

だがしかし、ここで「鵠沼サーフ」の歌い出しを思い出す。

「リアルに何もねえ」

へんてこなドラムソロを聴いた後、おとなしく再び電車に乗った。

湘南海岸公園駅。

でっかい川と老人ホームがあった。以上。

江ノ島！江ノ島だよ！わーい！

ようやく観光地っぽくなってきた。

ちょっとシャレオツな店に入り、昼食をとってから江ノ島方面へ。

こんな感じで砂浜っぽいところに座り込み「江ノ島エスカー」を聴く。いい曲だよほんと。

全駅下車という野望のため時間はなく上陸はできなかった。また今度行こう。

腰越。

ここらへんが路面電車になっている。街の中を走っている感じがとてもいい。

満福寺という素敵な名前の寺があった。義経ゆかりの地らしい。

腰越クライベイビーを聴いて次へ。

そして次の駅に向かう途中。

海！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

ここまでで一番のブチ上がり。最高。

そんなこんなでたどり着いた鎌倉高校前駅では写真撮りまくり。

海を背景にすると映えるねえ。

ここで気づいたけどゴミ箱も江ノ電カラーになってる。かわいい。

七里ヶ浜駅。

「七里ヶ浜スカイウォーク」を聴きながら歩くとなんだかそれっぽかった。

稲村ヶ崎駅。

「稲村ヶ崎ジェーン」はなかなかのお気に入り。ケンちゃんあんな速弾きできたのね。

ディズニーランドとかでよくあるメダル作るやつ。なんの使い道もないのに買っちゃうよね。

極楽寺駅。

近くにあるトンネルが雰囲気あっていい感じ。

極楽寺の入り口。かがまないと入れないくらい低い。

中は撮影禁止だったから写真はないけれど、人気のない退廃的な感じがまた良かった。

緑に囲まれた駅で「極楽寺ハートブレイク」を聴いて次へ。

長谷駅。

高校時代に行ったときコロッケを食べていたらトンビに空中から持って行かれたのを思い出す。痛かった。

大仏はいい加減見飽きたのでスルー。

「長谷サンズ」を聴いて馳せ参ず。

GREAT KANNON

長谷寺入口。

長谷寺内の池。THE 池って感じがする。

この中にでっかい観音様が！ちなみに中は撮影禁止のためあしからず。

けっこう高いところにあったので湘南の街を一望。

椅子に座る老夫婦の背中がなんだか印象的で写真を撮ってしまった。

ああやって添い遂げるんだろうな。

由比ヶ浜駅。

ここから狭い道を少し歩いて由比ヶ浜へ。

江ノ島が見えた。

何もなかったけれど、由比ヶ浜の砂浜は本当に素晴らしかった。

何が良かったのかはいまいちわからないのだけれど、とても感傷的になれるというか。

あまり使いたくはない表現だが「エモい」という言葉が一番合っていた気がする。

暖かいものが胸のあたりから広がっていく感じ。

この旅で一番行って良かった場所。

コンクリートに腰掛け海を見ながら「由比ヶ浜カイト」を聴く。泣きそうになった。

和田塚駅。

少し時期は過ぎていた気がするけれど、しばらく歩いて暑かったので吊り下げられた風鈴の音が気持ちよかった。

最後に江ノ電を降りる。

どうやら江ノ電には何種類かあるらしく、オーソドックスな緑とクリーム色のものはもちろん洋風な感じのものやキャラクターがプリントしてあるものまであった。

カエル。終点だからなのか。おかえりなさい的なアレなのか。

鎌倉駅を出てかなりの長距離を歩き回る。

佐助稲荷神社。ふもとのガラス屋がとてもいい感じだったが通りがかったタイミングで閉店時間となってしまった。今度行きたい。

京都の伏見稲荷といい、こういう鳥居の雰囲気はとても好きだ。

人がほぼいない中、森に囲まれ厳かな空気をたっぷり吸ってきた。

観光客の心を折る長くキツイ坂。

上り終えると銭洗弁財天がある。

ここの水で小銭を洗うと金運が上がることで有名だが、なぜか財布に一円も小銭がなかった。

お札を洗うわけにもいかないので涙を呑み退散。頑張って坂上ったのに！

鎌倉のシンボル・鶴岡八幡宮。

もう日が暮れかけていたが人はそれなりにいた。流石。

一度折れてしまった大木。

今は自分の力で再生しようとしているらしい。断面に芽のようなものがチラホラ見られた。

そして八幡宮を上り、頂上で振り返る。

息をのんだ。

夕焼けと、暗くなって明かりの灯り始めた街が対照的な色合いで美しかった。

なんかこう、うわああって込み上げてくるものがある。

もうこれから帰るんだなあ、と思ってまた少し泣きそうになる。

すっかり暗くなり、人のいなくなった商店街を歩く。

日中は旅行客で常ににぎわっているイメージなので、寂しい感じがしてより一層旅の終わりを感じつつ。

「鎌倉グッドバイ」を聴きながら通り抜ける。

江ノ電乗り場を見つつ、JRで帰路につく。

こんな感じで丸一日湘南を歩き回った。

やはり暑かったし歩いたしで結構疲れた。

どう考えても降りる必要のない駅もあったし。

まあでも、非常に有意義な旅だったと思う。

エモーショナルな感じを何度も味わった。

由比ヶ浜がやっぱりよかった。あと最後の夕景。最高。

絶対にまた来たいと思う。

今度は一泊ぐらいして、一日目は江ノ島に上陸したり水族館に行って、二日目で鎌倉をもっとゆっくり回りたい。

次は誰かと一緒がいいな。やっぱり寂しいや。

了。

湘南一人旅 2012夏