こんにちは
そろそろ受験も落ち着いてきて、残すところ高校だと公立、大学だと国公立前期といったところでしょうか。まだ私立もありますが、最後まで気を引き締めて、風邪など引かずに頑張ってもらいたいです。
今日は前々回の続きで「塾の選び方」です。今日は3番目のポイントである「塾に頼ってはいけない」について書いていきます。
「塾の選び方」を書いているのに「塾に頼ってはいけない」とはどういうことかと言われそうですがwそう思われるのも当然ですよね。でも、何個か塾で働いてきた僕からすると本当に、塾なんていい加減なものです。
ちょっと差別的な言い方になってしまうかもしれませんが、悪意があって言うわけではないので予めご了承ください。
まず、バイトではなく社員として塾で働いている人(塾長であったり、進路面談とかするときはたいていバイトではなく社員です)って実はそんなに頭の良い大学を出ているというわけではありません。もちろん大手予備校のように講師の学歴がしっかりと出ているところは別ですが、大手の塾でも近所にあるようなところだとそんなにすごい大学卒の人って逆に少ないです。
でもこれって考えてみれば当たり前で、東大の就職状況を見てみても「◯◯塾」なんて人は殆どいません。中にはいるかもしれませんが、圧倒的に少人数です。普通だったらもっと大企業や官僚などになるからです。別に僕は東大卒でもなんでもないですが、慶應でも塾に就職と言うのはちょっと、、、って感じの雰囲気がありました。そもそもちゃんと正社員として働くという意味で塾と言うのはあまり良いものではありません。「ブラック企業大賞」にもノミネートされたり、裁判起こされたり色々最近話題になっていますが、どこもかしこも大なり小なりあんな感じです。
残業代が出ることなんてほとんどないですし、でも残業がない日なんてほとんどないですしw、そのくせ特段給料が良いとい訳でもないので、塾でバイトしていた東大生でもそのままそこに就職、もしくは別の塾で卒業後働くなんていう人はほぼゼロです。
そうなると、こう言っては失礼ですが塾の社員と言うのは実はあんまり受験のこと知らなかったり、そもそも自分は経験してなかったりするような人たちが多数派になります。MARCHと言われる大学出ていればマシな方というような状況になります。
もちろん、学歴が低いからってそれが直接的にあの塾長は無能だ!なんていう気はさらさらありません。中には遅くまで生徒の相談に乗ったり、進路のこと真剣に考えたり、本当に生徒思いの社員さんも多いです。
ただもし、「東大生のバイトが多い塾の塾長なんだからさぞかしすごい人なんだろう」というような認識をもし持っているのであればそれは大間違いですよってだけです。
今日の「塾に頼ってはいけない」のミソは要は「塾に過度な期待をしてはいけない」ということです。再三申し上げていますが、塾に入れば安心!100%成績アップ!なんて思ってはダメだということです。
そういう意味で僕からの提言をして今日は終わりたいと思います。
良く塾に見学に来たり体験入塾する親子の方々は先生の質や、授業の内容なんかを最重要視していますが、その観点からみるとそれこそ「塾に頼りっきり」になってしまいます。
塾を見学する際、そして説明を受ける際は以下の点を確認してください。
・自習室の環境はどうか
>広々としていて十分に空席があるか
自習室が狭かったり十分に席がないとせっかく入塾しても自習室を使えないというような状況になります。これはものすごく損です。
>自習室内の空調管理はしっかりしているか
空気が淀んでいると1人が風邪を引いていたら一気に広まりますしなにより空気の悪い自習室は勉強に集中できません。適温で湿度もちょうどよく、長時間勉強出来る環境か。
>自習室の中にいる生徒はちゃんと勉強しているか
自習室内で友達としゃべってばかりいる、携帯ばかりいじって全然勉強していない、荷物だけ置いて席取りして長時間離席しているような状況では自習室として失格です。授業のない塾生のたまり場になっていないか確認してください。
>個別指導塾の場合、扱うテキストは決まっているか
個別指導塾の中には「塾が用意したテキスト以外は原則使いません」というようなところが多くあります。これはこれでカリキュラムがしっかりしているとも言える反面、授業に融通が利かないという不便さもあります。せっかくの個別指導塾なのにテキストも決まっていて、自分のやりたいものとは違うものをやらされているのでは個別指導塾の意味がありません。集団授業を受けてるのと変わらなくなってしまうからです。学校の定期試験前もこの調子で原則塾のテキストに沿ってやります、定期試験の対策がしたかったら「定期試験対策授業」を別途(お金を払って)取ってくださいなんてところだと中間・期末試験の度に数万円別途かかってしまいます。「塾にあるテキストを使ってもいいですが、学校で使っている問題集や個人的に買って来た問題集でもぜんぜん大丈夫ですよ~」くらいのゆるい塾の方が使い勝手は圧倒的に良いです。
「塾のテキストではなくて、息子が選んだ問題集で先生はちゃんと対応できるのか」と心配されるかもしれませんが、塾の講師(バイト)も馬鹿ではないので十分対応できます。もし対応できなかったら、「担当をかえてくれ」といえば、対応できる先生にかえてくれます。もし、対応できる先生がいませんなんて言われたらもうその塾は辞めましょう。そもそもレベルが合っていないのです。ただ前もいいましたが、頭の良い生徒は塾の宝なので、生徒のレベルが高い場合には現役東大生を別途雇ってでも対応してくれると思います(大手個別指導塾であれば)。
うちの子供は塾のテキストなんか解けないくらいレベルが低い、というような場合にもちゃんとお子さんと本屋に行って問題集選びをしてあげてください。「なんでもいいよ、どーせうちの子は勉強できないんだから、塾のテキスト使ってれば」というスタンスでいると塾のカモになるだけですからね。親がどうでも良い、なんでも良いの姿勢だったら塾もそうなります。これまでに述べてきましたが、まずは親子で目的意識を共有してください。
ということで今日も長くなりましたが、この辺で失礼します。新学期前に塾探しをするという方も多いと思いますのでご参考になればと思います。