ードマンも付いて、厳重に警備されていた。確かに有名だからね。
「サクライくんは、好きな芸術家とかいるの?」
美術館を歩きながら、シオリが僕に聞いた。それは別に深い意味はなく、互いの芸術論をぶつけようとかいうものではないのだろう。お互い、偏差値を上げるための勉強で培った程度の知識しかないのだから。
「僕は、ミケランジェロかな」
「ミケランジェロ? チャンルー 店舗
『最後の審判』とかの?」
「うん、それ」
歩を進める。奥は、ルネサンス時代の建築でも、ステンドグラスを展示していた。
ステンドグラスの展示される、光の差し込む道を歩きながら話す。黒い床に光が反射し、僕達のブーツも、足音が、コツコツと響いた。
「ミケランジェロは、、天井画や壁画が有名だけど、その時に天井から落ちてくる絵の具に目をやられて、晩年はほとんど眼が見えなかったらしいんだ」
「……」
「既に天才だって評価されてたのに、歳を取って、そこまでして絵を書き上げた時、ミケランジェロは何を思ったんだろうって、思うんだ」
彼女は立ち止まる。僕も歩を止め、彼女の方を振り向く。
黙っている。きっと、学校じゃ教えてくれないような知識を持っていたことで、彼女よりもはるかに僕が芸術にうるさい人に見えたのだろう。実際そんなことはないのだけれど。
「はは……女の子にはわからないかな?チャンルー 大阪
男のロマンってやつかも」
「ううん」
シオリは首を振る。
「――何か、わかる気がする。サクライくんって、そういうストイックさを求めてる感じ、するから。今の場所じゃない、遠くへ行きたいって顔を、よくしてる」
「……」
僕は目の前のステンドグラスを見つめて、言う。
「それに――ミケランジェロは、バチカンにある聖ピエトロ大聖堂の設計に、3人目の責任者として指名されたんだけど、ルネサンス時代の芸術品は、貴族の庇護にあったから、大きくて派手なものが好まれる風潮があって、聖ピエトロ大聖堂も、ミケランジェロの前任者は、当時のローマ教皇の力を示すために、かなり大きな設計をしたらしいんだ。だけどミケランジェロは周りに反対されても、そうした方が美しい、という個人的な理由で、以前の設計を縮小したらしい」
「……」
「多分ミケランジェロは、本当に美しいものが何なのかわかっていたんだろう。ルネサンスは、貴族に依頼されて、その貴族の流星振りを現すために、絢爛豪華なものが求められたけれど、それでもミケランジェロは自分の美を貫き通したんだ。それはすごいことだと思うんだ」
「……」
僕は、喋りながら、自分の言葉で胸を刺していた。
――あぁ、僕は、わかっていたんじゃないか。
いつの間にか、僕はただ、より大きな力を求め過ぎる愚物に成り下がっていた。この小さな体で、大きな相手に力押しの一点張りで、地に足が着いていなかった。
体の作りもまったく違うユータと張り合って、それに負けてユータを恨んだり。体のでかい親父に力で踏み潰されて、それよりもでかい力でそれを跳ね返すことばかりを求めていた。
いつの間にか、僕は『力チャンルー ブレスレット
』の意味さえ見失ったんだ。自分の手に余る力かどうかさえ判断できずに、ただ、盲目的に力を求めて、その姿が愚であることにも気がつかなかった。
それでは駄目だ。僕がでかい奴とまともに戦っても、勝ち目はない,crocs。僕は、僕なりの強さを見つけていかなくてはいけなかったのに。
「……」
――どうして、僕はこんなことに気付けなかったんだろう。僕は、どこで道を間違えたんだろう。
悔しくて、拳を握り締めていた。
――だけど、しこりのように硬くなったその拳は、小さく、暖かいも
