きっかけのよくわからないひざ関節痛の原因

スポーツや古傷のような、これと言ったエピソードやキッカケもなく生じる「よくわからない膝関節痛」は、よく加齢のせいにされてしまいますが、加齢は一要因であって原因ではありません。
腰の骨(腰椎)の柔軟性がなくなることが原因で生じます。膝関節が壊れるかなり前から腰椎の動きが悪くなり徐々に柔軟性が失われ、歩行時の上半身の揺れが強くなり、膝への負担が増えて、結果的に膝関節が壊れます。

腰椎は免震構造

腰の骨は胸の骨(胸椎)と違い肋骨がないので支える力や堅牢ささでは劣りますが、その代わり頚椎と同じく比較的柔軟で自由に動きます。

腰椎はよく動くので、歩行時に上半身と下半身から伝わる動揺を防いで上半身を安定させたり、地面から加わる衝撃や上半身から加わる体重などの負荷を相殺する働きがあります。
つまり腰椎は建物の免震構造と同じ働きがあります。この腰椎の免震構造が適切に機能するためには、適度な腰椎の反り(前彎)が必要です。

しかし腰が曲がり彎曲が無くなると腰椎の柔軟性が失われます。そのせいで歩行時に下半身の動揺を抑制できずに動揺を上半身へ伝え、体が動揺します。
また、腰椎の柔軟性がなくなると、歩行時に上や下から加わる衝撃を分散できずに、膝や股関節に負荷が集中します。

結果的に股関節よりも関節運動に自由がない膝関節に負担が集中して、膝が壊れます。

腰椎の免震構造のメカニズム

歩行時に腰椎は骨盤の動きに対して逆方向に動くことで動揺や負荷を相殺することが出来ます。

例えば骨盤が右に傾くと腰椎は左に傾き、骨盤が時計回りに回ると腰椎は反時計回りに回ります。図1、図2参照


外転
図1※

回旋

図2※
※1:医歯薬出版株式会社「筋骨格系のキネシオロジー」より抜粋。

こうすることで歩行時に生じる骨盤運動が相殺され、上半身を安定させることができます。
一方、腰が曲がり腰椎の柔軟性がなくなると腰椎は骨盤の動きと同方向に動き、それにつられて上半身も揺れが生じます。

歩行時に体の揺れが生じるとバランス感覚も悪くなり転びやすくなります。体は後方転倒を防ぐために前かがみになり、腰が曲がって年寄り臭い姿勢になります。

体が前かがみになると重心線が股関節や骨盤の前を通るせいで、膝関節に負荷が集中します。その状態が長く続いて結果的に膝関節が壊れます。

膝関節痛のアプローチ

このように腰椎の柔軟性は膝関節が壊れるはるか前から徐々に失われ、それにより姿勢や歩き方が変わり、長い時間かけて膝関節を壊していきます。このようなバイオメカニクス(生体力学)や運動学的な内容で生じた問題は、患部だけをいくら処置しても(手術やヒアルロン酸注射やグルコサミンの補給などなど、膝に対するあらゆる処置)対処療法にしかならないでしょう。

当院の膝関節痛への考え方

膝関節痛は、膝だけでなく腰椎や股関節も同時に行い、さらに歩行運動も改善されない限り根本的な改善にはつながりません。
当院では患部の膝股関節だけでなく、腰椎と骨盤と股関節の複合的に対処し、さらに歩行の改善にも努めます。

また、よく膝関節が変形しているからといってもう治らないと諦めてる人もいますが、確かに変形したものは治りません。しかし、傷みを最小限に抑えて、変形した膝なりに歩けるようになるのは可能ですので、一度ご相談ください。

横浜市保土ヶ谷区の整体:「ふじたカイロプラクティック」

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