これは私の友人が体験したお話です。



登場人物

A君…私の友人

B君…A君の友人

C君…A君の友人



ある冬の真夜中にA君は地元の友人2人と小学校に肝試しに行きました。

A君の地元は小中学校が1づつしかない山間部の小さな村。

若い彼らは時間を持て余していたので、暇つぶしに自分達が在学していた頃から噂のあった場所へ検証に行きました。

そこで一生忘れることのない、初めての心霊体験をしてしまったというお話です。


ひと通り、入れるところはまわったけど、肝心の場所は施錠されていて入れなかったそう。

でもね、コトが起きたのはその帰り道でした。

結局、なんの怪現象もなく「なぁーんだ…」って言いながら校門を出て、

小学校から一番近いC君の家まで歩いて向かってしばらく歩いていた時でした。


暗い田舎道はぽつぽつと電柱の明かりがあるだけで本当に真っ暗なのですが、

少し先の電柱の上の方にボヤッと“何か“がいるのが見え、

B君とC君に教えようとした時でした。


C君がボソッと「やばいかも…」と小声で呟いてから立ち止まった。

続いてB君も「え…何あれ…?!」


その時彼らの目に見えたモノ、

それは電柱の上に浮いている大人と子どもでした。

道を変えようにも一本道で周りは田んぼで他に行ける道はない。

しかも辺りは真っ暗なので電柱と懐中電灯と携帯の明かりだけ。

すごく怖かったけど3人はなるべく上は見ないように、

アレには気づかないフリをして通り過ぎようと再び歩き始めました。

そうしてどうにか問題の電柱を通り過ぎたところで、

3人は一斉にC君の家まで走って帰りました。


C君の部屋に入り、3人がタバコを吸いながら一息つき、

「あれは何だったんだろう」なんて話していたら、

A君は何となく窓の外が気になり、何気なくカーテンを開けると…

「??!!」

目の前の光景に固まっていると、

B君C君が「どうした?」と窓の外を見にA君の元へ…

「???!!!」


窓から少し離れた庭の柿の木より少し上に、

着物を着た女性と女の子が立っていました。

ちなみにC君の部屋は2階です…w

3人は声も出せず、急いでカーテンを閉めてお互い落ち着くように言い合い、

どうしよう…って身を寄せ合って話し合い、

共通の友達に霊感の強いお姉さんがいることを思い出し、

真夜中にも関わらず電話をかけたら姉弟は運良く起きていたので、

状況を説明し、C君の家に来てくれることになりました。(以下D君とD姉)


家の裏口からD君とD姉を家に招き入れC君の部屋に入ってから、

D姉が「親子だね。家系が断たれてお墓の世話をしてくれる人がいなく、

供養してくれる人を探しているんだね。供養して欲しいという念が一番強いのがこの2人。

3人が自分達の姿が見えている事に気づいて、供養して欲しくて着いてきたみたいよ。

でもね、円も縁もないんだからしない方がいい。このまま知らぬ存ぜぬを通したほうがいい。

朝まで「自分達ではできません」ってひたすら念じるしかない。私も一緒にやるから。」


3人とD姉、そしてD君の5人はひたすら自分達は供養することはできない事を念じ続け、

空が薄っすらと明るくなりかけたところでD姉が「あ、居なくなった」と言ったところで外を確認。

親子の姿は消えていたそうです。


3人は人生初の心霊体験をし、それからは面白半分で心霊スポットに行く事を一切辞めたそうですw

面白半分で肝試しに行った先では何も起こらなかったけど、

帰り道に全く関係のない霊と遭遇したというお話でした。


今回はここまで(*^^*)b