「短編集」
この世界は不思議で、息をするように場面が移り変わっていく。
引き込まれて、押し流されていき着くのは果たしてどこだろう。
あなたは考えたことがあるだろうか。夢とは一体。
第一話 『人食い猫とわたしと、猫。』
暗い道に猫がいた。
ただそれだけのことなのに、私には特別に思えて仕方がなかった。
特に何をしているわけでもなく、ただそこに存在しているだけ。
猫と私二人だけの空間、そして初めての出会いだった。
今思えばこの猫は現世のどこかで私と出会っていて、夢に出てきてくれたのかもしれない。
田舎の道を猫と歩く。
猫と言っても二足歩行で、不気味な姿をしている。
この猫は村の皆から慕われている。その理由はきっと人柄がいいから。畑を耕し、皆の相談に乗り、寂しい時にはそっと側にいてくれる。機嫌が悪いときは誰も近づくことはないけど。
だって、人間を飲み込むから。
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