萬腹企画15杯目
恋愛疾患特殊医療機a-Xブラスター 
3公演観劇してきました(*´∀`*)
はじめて萬腹企画さんを観た作品
であり、はじめて生で元祖と
リブート版の両方を観た作品となる。
最初に言えることは全体的にキャストが
大幅に若返ったかなーと。それが良さでもあり、
(悪いとは言いたくないので)ひとつの課題に
なったのではないかなとも思う。詳しくは後述。

本作で追加されたキャラクターも多数。
そこが元祖のシナリオからより深みや厚みが増した。

「街中でイチャつくバカップル腹立つなー
あいつら病気なんちゃうか?」
「せや!バカップル治療(という名の成敗)
する特殊部隊作ろ!」
普通の(?)感性ならただの私怨で終わっている
であろう負の感情をひとつのエンターテインメントに
まで昇華させる作演出の平さんの発想の凄さよ!

萬腹企画さんを見に行き始めたのって
最推しの若松春奈さん(わかまっちょ)がきっかけ。
今ではわかまっちょのいない時も見に行く程
好きな団体さんなんだけど、はじめて見に行った当時は
当然ながらわかまっちょ以外誰も知らなかった。
それでもわかまっちょさん以外のキャストさんにも
笑わせて貰ったり感動させてもらったりしっぱなし 
だった。今回も、出て欲しかった人、出てくれたら
嬉しいなと思ってた人、出る事を予想すらして
いなかった人、はじめましての人。それぞれに
いい所もたくさんあった一方で、ここは初演の方
が良かったなぁって思うところもあったのね。

ろくに演劇の事も知らないヤツがいっちょ前に
批評してるみたいになるから、ギュギュッと
一言にまとめると、先述の「大幅な若返り」
っていう表現がベターかなって思った。

先に特筆してよかった(日替わり除く)
キャストを挙げると、まずぶっちぎりで 
デイジイ桃華グレイス役・「影山靖奈」さん。
やすなさんは出て欲しかったし出て正解。
元祖のデイジイ役の方もまず、佇まいから
軽やかな身のこなし、凄かった。
ただ、正直「やすなさん軽々超えてきたなー」
と言うところ。やすなさん自身、自分の記憶
違いでなければ、舞台に立つのは約3年振り。
得意分野のアクションを遺憾無く発揮出来る
という意気込みも相まってのものと推察するが
すごくイキイキとしてて楽しそうだった。
それでいて押し引き、緩急、メリハリのある
立ち回り(語彙力貧乏)をされていて
齢四十のおっさんのくすんだ瞳が
キラキラしていることが自分でもよく
わかった程だ。
自分に身近な観劇仲間も挙って
よかったよかったって言ってた😊

続いて小池井百合首相役・藤崎朱香さん
設定上66歳なんだけど、藤崎さん自身
めちゃめちゃお若くていらっしゃるのに
役の年齢相応な貫禄ある立ち振る舞い、
それでいて密かに心を寄せる人に
自分のことを認めて受け入れて欲しいと
思いを秘める尊さが美しかったなぁ😇

狩樹まひる役・伊藤佳織さん。
いわゆる萬腹新規の女優さんで
たくさんの作品でみてきたけど
過去一好きな役というかお芝居というか
元祖の役よりこっちが良かったまである。
4年という歳月を経てかおちゃん自身にも
姉御感、頼もしさ、貫禄が
萬腹企画の看板女優としても確実に
マシマシになった✌️😇

ミカエラ鏡華オリーヴ役・桐田伶音くん。
前作のミカエラを彼が見たかどうかまでは
分からないけど、もはや立ち位置から何から
完全に別物😇元祖は折笠秀幸さんで
初見の時の衝撃は未だに忘れない。
心の中の第一声は「え!?どっち?!」ꉂ🤣w‪𐤔
(オリさんごめんなさい)
役に向き合う桐田くんの姿勢・彼自身の
ストイックさが、よりミカエラを
別ベクトルで完成させたかなと思う。
すっかり萬腹さんの常連さんなんだけど
作品毎に異なる魅力を発揮されていて
同性ながら惚れ惚れするのよね(՞˶・֊・˶՞)

海腹薫役・緑川睦さん(陸じゃないのよ睦なのよ)
はい、完全にガ〇レオです(*´∀`*)
実に面白いです。睦さんをはじめてみたのも
多分平さんの作品だったと思うんだけど
今でももちろんかっこいい場面は多いんだけど
初見の頃はもっとかっこいい役柄とか場面が多かった。
どちらの睦さんがいいかと言うと圧倒的に
今の睦さんなのです。親しみがすごく
深まったというか、カッコ良さに全振りして
尊みがエグいって思うよりも、素の睦さんに
近い(と思っている)立ち振る舞いの多い役を
最近では見る事が多くなったから、かな?

グリフィス李梨花スカーレット役・倉田瑠夏さん
倉田さんがキャスティングされたと知った時
「あ、もしかして真理華?」と思ったのが
見事に覆され、真理華よりもピッタリバッチリ
ハマっていたと3公演見終わって思いましたね。
凛としてクールで笑う事がほぼほぼない役柄で
可愛いらしい役が多いイメージだったから
意外だったのもそうなんだけど
”不意打ち”くらってしんどそうだったのは
個人的にツボったꉂ🤣w‪𐤔
初回で席の位置関係上自分にヘッドショット
もろたみたいになってたのが嬉しみ😇
大楽のカテコでクッキーくわえたままなのは
ありゃダメだって!反則だって!(褒めている)

猫峰碧役・SEIICHIさん。
元祖では妹設定だったから弟に変えたのは
意外だったし、その時のイメージを
引きずらずに観られたという点においては
演技経験が他のキャストに比べて短い事を
考えても凄い人だなって。
「いい歌い手は演技も巧い」っていう業界の
通説みたいな話を昔聞いたことがあって。
それを地で行くってすげーなっつって
終始感心し切りでした。
SEIICHIさんだからこそ碧の性別を変えると
いうチャレンジもできたのかなとも思う。
惜しむらくは劇中でしっかり歌聞きたかったなー
っていう所(*´∀`*)

とまあ、的はずれ感もありながらだけど
特に(レギュラーキャストで)良かったな
と思うところはそんな感じ。

で、避けては通れない”初演と比べて”っていう話。
萬腹さん、昔に比べて確かに層は厚くなった。
元ジャニーズ、元NMB48、劇団EXILEから
キャスティングできるほどに大きくなった事は
手放しに嬉しく思ってる。
これはいいとか悪いとかの話ではなくて
初演の頃にはもっと年齢層が幅広くて
経験豊富な役者さんならではの醸し出す
安定感とか安心感とか役に見合った貫禄とか
あったのね。リブートされて出演者は
大幅に若返り、座組からほとばしる
エネルギー、熱量も初演を大きく超える
ものがあったことは間違いない。
上手くは言えないんだけど、初演は初演の
持ち味があって、そこを抱き込んだ上でのリブート
を期待していたという点ではわずかに及ばなかった
かなーとも思う。逆に言えば、今作ならではの良さ
もたくさんあって、先に述べたような初演を超えた
演技を見せた役者さんも多かったし。今作には
今作の持ち味があって良かったって気持ちもある。
懐古厨だなどと揶揄されるかもしれないし
ホントに上手いこと書けてないなって
書きながら思ってる。
今作に出てくれた役者さんを批判するような
意図はこれっぽっちもない事は申し添えておきたい

3公演観させて貰って毎回本当に楽しかった。

最後にこの座組を2ヶ月近く引っ張ってきた
古謝那伊留くん。
初演と決定的に違うのがコロナウイルスという
めちゃくちゃ鬱陶しい存在。
ヤツに振り回されながら座長としてみんなを
引っ張るだけでなく振り付けもこなして、いつ中止に
なるかもしれない不安や恐怖と戦いながらの日々は
自分なぞには想像もつかないほどの重圧だっただろうな
と思う。大楽のカテコで流した涙がそれを集約して
現れている。ビフォアイベントの時、全員チェキを
撮る前にめっちゃ手を消毒するというしょーもない
小ボケをかました自分にちゃんとツッコんでくれたので
絶対にいい人なのです(どんな根拠だ)。
片梨桜人ってキャラ自体が元祖にない中でその上
主演だから、要は「新キャラ×主演×リブート」って
作品の印象がどうにでも変わっちゃう(多分)から
いい方向に舵を切ってくれたことについても
いい座長だなって思った。

コロナとかとっとと消えて最後まで公演を打てる
事をもっとたくさんよろこべる日々。
早く来るといいな。