9/12



....おはよう


二人で迎えた朝
まどろむ貴方に1日の始まりの
挨拶をする



あと幾度そんな朝を
迎えられるだろう

変えられない事実を伝えられ
狼狽えたのはわたしの方
それでも出来る限り
平静を装うも
体は正直で溢れ出る涙は
止められなかった


あの瞬間から
すべての時間が惜しくなる
1分でも1秒でも長く
貴方に尽くしたいと思った


貴方はそう望んでいないことも
知ったうえで
自己中心的だと言われたっていい
何かを刻みつけたかったのかもしれない


一人グルグル回るわたしを
貴方の温かい手が包む



.....一緒にいられるだけいい


そう
いつだってわたしの遥か上をいく
一言でわたしを落ち着かせてくれる
わたしの人生に唯一無二の存在


わたしはただ
貴方に笑っていてほしい
いつも柔らかな笑みでいてほしい

そのためなら
自分の時間すら惜しくはない


初めて会った気がしなかった
もっと貴方を知りたいと思った
計算高いわたしが感情のまま
動いた初めての人だった



すっかり忘れていた
わたしの生まれた日
愛おしい貴方が紡いでくれた
祝いの言葉に

また今年も涙する



貴方と見る同じ景色を
ひとつずつ増やして行こう


叶わぬ約束でも
わたしは伝えたい


共に白髪の生えるまで
........幾久しく、と。