準備が整ったころ超イケメンの号令で
BBQが始まった
俺はというと
なぜか超イケメンの並びに座らされ
腐れ縁の幼馴染がその隣
陽気なのっぽはその向こう
気のせいか右側の圧が半端ない
じっとりとした視線を感じるのだ
さっきの馬鹿笑いがマジッたのか?
超イケメンの
取り巻きの連中の歯の浮いた
会話を聞きつつ
反対側でがじゃれ合いながら
会話をする二人のさまを
じっと眺めていた
そういえば
ぶつくさと文句を言いながら
肉を串にぶっ刺していた金髪は?
あたりを見回すとそれまで隣にいた奴らが
急に席を立ちその代わりに
眩しい金色が目に飛び込んできた
(うっわっ、まさかの隣?!)
ダルそうに椅子にまたがる
その金髪は
超イケメンの知り合いらしく
二言三言会話を交わしながら
俺の隣に座った
・・・・・・・・。
妙な罪悪感と緊張感が
その場の空気を支配する
指さして笑ったわけじゃないから
誰の事かなんて気づいてないはずで
俺が一人で面白いと思っただけで
誰にも迷惑かけてないし
などと正当な理由を
自分に言い聞かせてみた
だけど・・・
隣から聞こえる声は
さっきまでぶつくさ言っていた
その時のふくれっ面の印象通り・・・
ぼそぼそ話す感じが
また笑いのツボに火をつけそうで
なるべく背中を向けながら
網の上の肉やらなんやらをひっくり返し
時折隣の腐れ縁の幼馴染と
背高のっぽの会話に
耳を傾けていた