その金髪は無言でひたすら
肉をつかみブスブスと串に刺す
その度に唇を尖らせ
ブツブツと何かを言っている
その顔があまりにもツボって
思わず
「ブハッッ、」
っと、吹き出してしまった
一瞬、静まり返る場
口元を押さえながら見回せば
怪訝な顔をした面々の中に
鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした
金髪が俺を見ていた
その顔がまた更に俺を
笑いの坩堝へ誘惑する・・・
「ぶははははっ、」
我慢ならず、一人バカみたいに腹を抱えて
笑っていた・・・・
周りはいったい何事かと思ったに違いないが
ツボったものはどうすることもできず
ヒーヒー言いながら、涙を流して笑った
強いて言うならば、久々に笑ったのだ
愉快爽快・・・これだけでも
来たかいがあったというものだ
残りの串焼きを手に取り
さっきの金髪の顔を思い出しながら
クククッ・・・と、こみ上げる笑いをかみ殺し
出来るだけ唇をハムっとして
仕上げにとりかかった
そんな俺を右眉を吊り上げた超イケメンと
何が起こったのか理解できていない金髪が
遠巻きに見ていたことなど知る由もなかった