どこか捉えどころのない佇まいに
目が離せなくなってどれ位経つだろう
ふとした瞬間に見せるあの視線の先に
なにを見ているのか
いつか聞いてみたいと強く思った
気配を自在に操る
気づけば隣に立ち
横を見るといつの間にか
いなくなっている
自分にとって
つかめない数少ない人間
だからこそ・・・余計に
惹かれるのだろう
気を抜くと
今にも飛んで行ってしまいそうな
そんな危うさが
・・・・何とも言えない儚さを纏う
そんな姿が好きだと
思ったのはいつからだろう
好きだ
好きだ
好きだ
そう連呼するたび
胸の奥から湧きおこる
アマイ感覚は
麻薬のように思考を支配していく
現実主義の自分が
唯一逃避できる瞬間
柔らかなベールに包まれたあの人を
いつまでも
いつまでも
いつまでも
留めておきたいと
・・・・・強く願う
いつか
舞う風のように
飛び立つその時まで