珍しく都会に降る雪

あたり一面真っ白できれい

 

 

 

 

 

 

 

翔くんは

雪が降ると

子供のようにはしゃぐ

 

 

ほっぺた真っ赤っかにして

鼻水垂らして・・・(笑)

 

そんな姿は

爽快、豪快、見ているだけで

楽しいからいいんだけど

 

 

俺はそろそろ・・・

家に帰りたいと思っている

 

 

あったかい部屋で

あったかいココアでも飲んで

あったかい事したいんだけど

 

 

・・・・・・・・。

 

 

そんなこと考えてるの

きっと俺だけなんだろうよ(苦笑)

まぁ・・・翔くんが楽しきゃ

それが一番なんだけどさ

 

最後に

記念に一枚撮ろうって

言われたけど・・・きっと

一枚じゃ終わんないだろうな(笑)

 

 

そうこうするうちに

大きなかたまりに変わってきた

フワフワ・・・

ゆっくり落ちてくる

花びら見たいな

フワフワ・・・

 

 

 

 

・・・・・・・・。

 

あれだな、雪が花なら

さしずめ翔くんは団子だな

 

 

団子・・・

 

甘い団子(笑)

食べちゃいたいくらい

甘い団子

 

 

 

 

 

カシャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

撮れたての画像を覗いた顔が

見るまに赤くなる

耳まで真っ赤になったとき

やっとこ俺の意向を感じてくれたようで

動きのとまった翔くんと目があった

 

 

 

 

 

だから・・・

 

 

 

髪に散る雪の結晶を払うふりをして

団子を一口頬張った

 

 

サラサラ頭上から舞う雪の音が

耳に心地いい

 

翔くんの

真っ赤なほっぺに着地すると

すぐに溶けて丸い雫に変わる

伏せた長いまつげにも

奇麗な六花がとまってる

 

 

 

 

 

 

最高に冷えた団子は

やっぱり最高に甘くって

 

・・・・・・。

 

 

早く串にさしてみたくて

舞う花の中翔くんの手をとり

残りの団子を食べに家路につく

 

 

あぁ・・・・雪見大福ってのも

うまそうだな

串に刺せないけど・・・・

 

 

まぁ食えればいいや。