# sublimation (昇華)

 

 

 

 

 

俺の箍が外れた・・・

狂ったように求めだす

 

愛など知らない

いらない必要ない

 

だけど温もりが欲しかった

 

 

二つの熱い塊を

後宮で口腔で受け止め

ただ求めるまま

求められるままに乱れ

心を解放した

 

 

 

 

 

燻ぶり続けていたそれぞれの想いが

融合し白い証となって飛散する

もう・・・何も残っていないくらい

貪り合っていたであろう

二つの塊は果てたそばから

俺の中ですぐに息を吹き返す

それが俺にはたまらなく嬉しくて

悲しかった・・・

 

甘い囁きも昂ぶるような愛撫も何もない

ただ繋がるという行為だけでも今の俺には

無くてはならない物となっていた

 

 

空っぽだった隙間を二つの思いが流れ込み

それぞれに混じり溶け合う度に感じていた

最高のecstasy

 

手放せるわけもなく

どちらか一方だけでもと

望んで止まなかった欲望が暴発する

 

 

身体中の体液にまみれて

恍惚の中に沈んでは浮かび

麻薬のような甘美な疼きに支配されていく

 

二つの違う絶頂の声に

身体はさらなる悦びの声を上げる

 

 

 

入れ替わり突きあげられ

口腔を満たされ

放出される白い証は

飛び散り混ざり合い拡がっていく

 

湿ったシーツが否応なく肌に纏わりつき

限界まで広げられた脚が感覚を失くしていく

 

何度目かの蜜が放たれたとき

初めて俺以外の名前を叫ぶあなたが見えた

 

薄れゆく意識のなかで

俺とは違う二つの唇が愛おし気に触れあい

舌を絡ませお互いの名を呼び合い

愛を語る様をただ見上げていた

 

あなたが名を呼ぶごとに俺の中にいるそれが

さらに堅く分け入ってくる

あなたの股の下に顔をうずめ押し寄せる快感に

身悶える・・・・・

揺れが激しさを増し

あなたの声も甘さを増す

 

自身の白い指で扱く蜜音と

筋肉質の身体が打ち付ける音が重なる

 

声を押し殺し・・・

耳に届く最後の瞬間の音だけを聞いていた

 

二人の昇華の瞬間を・・・・・