#copulation(性 交)
「・・・・・・・・あっ、」
その場から逃げるように慌てて顔を隠す
早く通り過ぎてしまえばいい
だが、絨毯をかすめる足音は
ドンドン近づいてくる
その音が止んだ時
ゆっくり腕を下ろすと
目の前の影から伸びてきた
二つの色の違う腕に
引き寄せられ
抱きしめられる・・・・
何が起こっているのか
理解できないでいた・・・・・
あまりにも予想外の事が
自分に起きていたから
拒むことすら忘れていたほどに・・・
肩を抱かれ背中を押されながら
二人が今までいた部屋に無言で通される
そこかしこに情事のあと
だが、目の当たりにしても
何も感じない自分がいた
見慣れた光景と言えば
そうなのだろう
不意に筋肉質の腕が腰に絡み
耳元で低音の甘い声が響く
「・・・・・・ゴメン、」
それだけ囁くと耳たぶから湿った音が上下し始める
いつもの愛撫がいきなり始まる
「ちょっ、」
そう言いかけたくちびるに
しっくりなじんだ温もりが重なる
「・・・・んっ、」
下唇を挟みこむ様な柔らかな感触から
一転、吸い上げられ開かれた隙間から熱い塊が
俺の舌を絡み取る
同時に始まる身体の変化に
一気に天頂まで痺れが走る
二つの違った指先は
知り尽くした身体の性 感を刺激し始める
時折離れては、貪るように
俺とは異なる二つの唇が合わさり
異様なその光景に昂ぶる自身が抑えられないでいた
もっと・・・
刺激が欲しい
そう思わずにいられないほど
今までに感じたことの無い
疼きではち切れそうな中心に
二つの指が絡んだ・・・・・
