難しいことはわからない
ただそこに存在するのは真実だけ
自分を変えてまで生きる意味が僕には
理解できない
君を見ているとついそんなことを考えてしまう
珍しいこともあるものだと・・・・
実は、少し驚いている
人に興味を抱くことなんて
今まで無かったから・・・・・・・
「・・・・・・・・大野さん、少しいい?」
想像通りの声で僕の名を呼ぶ君
普段の君からは想像もできないほど、心が揺れている・・・・・
そうさせたのは僕
人気のない場所に僕を誘う君
これから起こる真実を僕は待ち望んでいた
真っ赤な柘榴がその実を割開く
甘酸っぱい・・・・赤い汁が滴る様を思い描く
喧噪から解き放たれた瞬間
君は僕に触れた
小さな粒は君の苦悩の証
一粒一粒味わうようにその粒に貪りつく
拒む素振りと裏腹な
僕の意図を君は理解できるだろうか?
無声の愛撫が続く
ただ欲に染まる息遣いだけが
その空間を支配していく
君の瞳に宿る赤い焔は
僕を焼き尽くしてくれるのだろうか
押し込まれる舌先に反撃の狼煙を挙げよう
僕がどれほどこの時を待ち望んでいたのか
気が遠くなるほどに・・・・・・
君を抱き続けていたのかを伝えよう
不器用に力の入った君の腕は僕の身体を熱くする
そこかしこに降り注ぐ君の熟れたくちびるに
僕はその扉を開こう
minorityの世界へようこそ
二人きりの隔壁した世界こそ
僕の永住の地・・・・・
君と僕との夢の世界