「翔く～ん、チョコ頂戴💛」
顔を合わせるたび強請られ
でれる顔をグッと我慢して
わざとクールに決めてた頃が
・・・・・・・・。
懐かしい、、、、、
智くんの
甘えた仕草は俺だけに見せる
特権だったのに・・・・
今じゃ、逆に俺にだけ・・・・・
当たりが強いときた
おかげさまで・・・・
毎年、増えていくチョコレート
だがしかし
心のない甘いだけの
チョコレート
苦くったって、す・・・好きな人から
もらえるチョコは
何よりも甘い！！
少なくとも、俺は毎年
心こめて渡していた・・・んだ
伝わっていたのかは
微妙だが・・・・・
「翔くん・・・・・お待たせ、帰ろ」
・・・・・・・・・。
まさかこんなに変わるなんて
誰が想像するよ？
しかも、誰もこんな智くんを知らないなんて
・・・・・・・・・・・・。
誰も知らない？？
そっか、誰も知らないってことは
俺にしか見せない顔！！
少しだけ浮上した気分で
帰路につく・・・・
今日はValentineDay・・・・・
だがもうすぐ日付が変わる
今年は智くんから貰える予定なのだが
そんな兆しは・・・・一向に、、、、
「ほれ・・・・・・」
玄関に着くなり振り向きざま
突然、智くんから放たれた
バラの花
「・・・・・お前、花束もらうと、嬉しいんだろ？」
どこか少し拗ねている気がするのは
気のせいなのだろうか？？
「・・・・・あ、ありがとう、ってか投げなくったって」
といいつつ・・・・
何気に嬉しく感じる俺って
M気質満載だよな・・・・・
はははっ・・・・・
落ちて散らばったバラを拾い集めて
智くんを探せば
いつの間にやら
着替えてきた様子・・・・・
ん？・・・・・・・
エツッ！！！
「・・・・・翔くん、過ぎちゃったじゃん、時間」
「さ、智くん？？？なにを！！！」
鼻血が出そうになるのを必死に
押さえつけ、
思わずのどを鳴らす・・・・・
「・・・・・んふふふっ、はっぴ～ばれんたいん、翔くん」
甘い香りに包まれた
智くんが俺に向かって
飛んでくる
「・・・・・どうぞ、召し上がれ」
抱きかかえた瞬間、囁かれた言葉に
ぶっ飛ぶ理性
少しだけ過ぎた分
たっぷり甘えさせてあげる・・・・
いや、、、、甘えさせてもらう！
今年のチョコは・・・・
飛び切り甘くて・・・濃厚な
美味となった
『しょ～くん、チョコあげる～💛』
そんな声が聞こえた気がした・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。？？
「智くん！！！、あなた、どこに何ぬってるのぉ～～！！」
「んふふっ、だから召し上がれっていったじゃん💛」
fin
※画像は削除していいます