ほんの数秒だったと思う
名残惜しく合わせたくちびるから離れる
もう一度、寝顔を・・・・・みて
それから・・・・・・帰ろ
そんな事を思いながら智くんの顔を見ると
ゆっくりと開く瞳と目が合った
はっ、、、、俺は
なにをしたんだ
智くん・・・・・・俺、
「・・・・・・あっ、あの・・・俺、、、その」
「・・・・・・お疲れ、、、ふふっ、今日もイケメてたよ」
智・・・くん??
「・・・・ゴメン、寝ちゃってた」
「あっ、・・・・いや、勝手に上がっちゃって・・・ゴメン」
気づいていない?
それとも・・・・・・何とも思わないってこと?
「・・・・・・・久し振りだな、二人で会うの」
ポツリポツリと話だす声のトーンが
時間を遡らせる
変わらないままの智くんがそこにいる
「・・・・・・・・・なんか、飲む?」
起き抜けの少し掠れた声が
頭の上から降ってくる
フワリ風が目の前を通る時
無意識にその腕を掴んでいた
確かめたかった・・・・・
智くんに触れたことを
どう思っているのか


