夢を見ていた・・・・
あの頃の翔くんと、あの頃の自分
まだ普通に笑いあえていたころの
ほんの一瞬感じた
翔くんの溢れる思い
見つめられて感じた幸福感を
言葉を交わす楽しさを
触れた場所が感じる温かさを
身体全身で受け止めていた
あの頃の二人
楽しかったころの二人
そんな夢を見ていた
いつの間にか重たくなってきた瞼は
俺の意思とは関係なくゆっくり閉じていく
起きて待ってるって言ったから
大事な話があるって言ってたから
待ってないといけないのに
なんだよこれ・・・・・・
翔くんが悪い
あんな顔してテレビに映るから
何時もの翔くんじゃないってわかっちゃったから
カンチガイするだろ?
賭けをしてみようか・・・・・
もしも、寝ている俺に話しかけてきたら
思い切り抱きしめよう
それから、心の奥底にしまい込んだ
想いを伝えてみよう
何も言わずただ側にいたのなら
きっと俺は眠ったままだろう
そのまま・・・・諦めて帰るまで
眠ったままでいよう
いつもの二人に戻るだけ
ただそれだけ・・・・・
翔くんが扉の向こう側で
何を思い何を考えているのか
なんとなくわかる気がした
いま、俺もきっと同じことを思っているから
翔くん・・・・・・・・
ゆっくりと鍵が差し込まれる音が響く
風が流れた
開いたドアの向こうに持つのは
どんな2人なんだろうな
長い夜になるといい・・・・・・・

