サクサクと俺の頭の上で芝生を踏む足音が止まる

 

「・・・・松本?」

 

翔くんが不思議そうにつぶやく

 

 

 

 

 

・・・・・・・松潤?また、よりによっていいところだったのに

邪魔しやがって・・・・

 

 

 

「・・・・・櫻井、翔・・・さん」

 

俺の頭の上で松潤の震える声が聞こえる

 

「は、はい!」

 

勢いよく返事をする翔くんは

まだ俺の上にまたがったまま

松潤の顔が見えない俺は・・・・

動きが取れない

 

 

 

このまま、まさか告白なんかしないよね?

この体制じゃ説得力無いぞ?

 

翔くんを俺の上からどけようと腕に手を伸ばそうとしたとき

思いもかけない言葉が松潤から飛び出した・・・・

 

 

 

「今、なんつった??」

 

 

 

 

 

 

 

腹の上の翔くんを思わず払いのけて

松潤に今言った言葉をもう一度確認する

 

傍らで呆然としている翔くんはこの際置いておいて

松潤をにらみつけるように見返した

 

カンチガイじゃなければ

確かに・・・・・松潤は

俺の名前を口していたから・・・・・