翔ちゃんの・・・・

キスがだんだん・・・・大人のkissになっていく

余裕ない僕には

なんだか少し怖い


でも・・・離れたくなくて

そのまま翔ちゃんにしがみつく

そんな僕の指先から伝わる小さな不安が

翔ちゃんを少しづつ戻していった


絡まり合う二つの熱は

溶け合うように

確かめ合うように

ゆっくりとお互いを探しだす





きっと・・・・翔ちゃんは我慢してくれている


僕が・・・初めてだと思っているから



少しだけ後ろめたくなった


ゴメン・・・・翔ちゃん






酔って記憶のないこととはいえ

一度だけ僕は過ちを犯してしまった





翔ちゃんに出会う前・・・少し荒れていた頃



繁華街を斗真たちと飲み歩いていた

「知らない人に酒をおごらせる」

そんな遊びをしていて

いつしかそれがスリルに変わり・・・

楽しいと思うようになっていた

毎日続くときもあった

酒を浴びるくらい飲んだ日も・・・・



そんなある日

気づいたら隣に知らない人


そして僕は・・・裸

身体中に散らばる赤い跡


怖くなって慌てて逃げるように飛び出してきてしまった

その相手が誰だったかなんて

思い出すことも出来ない

でも何があったかは明確で・・・

バカな僕のいらない記憶・・・・



だから・・・・


正直、何度も翔ちゃんに抱いてもらいたいと思ってた

いらない記憶を消してしまいたくて

翔ちゃんでいっぱいにして欲しくて


でも僕にはその資格はない・・・・

そんな僕を・・・・翔ちゃんが受け入れるわけないって

そう思っていたから


翔ちゃんの気持ちに素直になれなかった

僕が翔ちゃんを拒んでいた

必死に我慢していてくれたのに

翔ちゃんの想いが強くなるほど

僕は怖くなった


綺麗じゃない僕を知ってしまったら

きっと僕は捨てられる

そう思ったから


だから、弱虫の僕はそうなる前に・・・・・

翔ちゃんに

さよならした・・・・・



離れてみて思った

どれだけ大切にされてきたか

どれだけたくさんの幸せをもらっていたか

ずっと会いたくて

会いたくて・・・・・


後悔しかなかった・・・・・


翔ちゃんにまた会える日が来ることなんか

絶対にないってそう、思ってたから




だから・・・・いま僕がどれだけ

幸せか伝えたい

怖いけれど・・・

初めてじゃないって知られてもいい

翔ちゃんが・・・・欲しいんだ



僕の中に湧き起る熱い塊は

そのまま翔ちゃんに伝わる・・・・

少し躊躇していた翔ちゃんの手が

僕の内側を優しく触れる




翔ちゃん・・・・・




翔ちゃん・・・・・




フワリと体が浮き上がり

僕は翔ちゃんに抱きかかえられていることに気づく


でも、翔ちゃんから離れたくない僕は

翔ちゃんの頸に腕を絡ませその唇を

引き寄せる・・・・

繋がったままそっとベッドに横になり

深く・・・深く・・・

求め合う・・・・・・・

息もできないような

今までにない初めてのkissを

翔ちゃんが僕に・・・・・くれた

そして・・・・

僕は・・・・・・空高く羽ばたく

翔ちゃんの想いを受けて

高く高く昇って行った・・・・・



あぁ・・・・・・翔ちゃん・・・・


・・・・・・・・・ダイスキ