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・・・・・・・・・・・・・・・。

 

ニノから智くんの様子が少し変だと言われて

 

何気なくを装い智くんを見てみると

 

肩を落とした明らかに

 

ふさぎ込んでいるかのような

 

智くんが目に入る

 

 

ニノに視線を戻し

 

首をかしげて意見を求めると

 

フンッ、と鼻を鳴らしながら

 

何とかしろと言わんばかりに

 

あごで俺を指図するニノ・・・・・

 

 

 

何とかって・・・・言われましても

 

俺が聞いたところで

 

何か変わるのか?と

 

一抹の不安はあるものの

 

恐る恐る智くんに近づき

 

何気なくご機嫌をうかがってみる

 

 

「さと、あっ、大野さん・・・今日も暑いね・・」

 

さすがに、最近智くん呼びをしていなかったから

 

名前を言おうとするだけでも緊張する・・・・

 

当の智くんはと言えば

 

面倒くさそうにちらりと俺を見て

 

大きなため息一つ

 

「・・・・・・・はあぁ、翔ちゃんか・・・・・。」

 

はいはい、そうでしょうとも・・・・

 

お呼びでない・・・・・って

 

えっ?

 

まさかの、しょ、翔ちゃん呼び?

 

思わず赤くなる顔面に鞭を打ち

 

久々に聞いた翔ちゃん呼びに喜々とする心を

 

落ち着かせた

 

不機嫌の理由を確かめようと

 

さらに声をかける

 

 

「・・・・・ど、どうかしたの??」

 

 

 

 

近くにあった撮影用のボードに

 

画伯の作品を即興で作りながら

 

小さな声でぼそって呟いた・・・・・

 

 

「・・・・なんで、俺にはチュウしてくれないんだ?」

 

 

チュウ???

 

チュウとは??

 

「・・・・お、大野さん、言ってる意味がわかんないっつーか」

 

「あ~ぁ・・・・・・それ、すっげー距離感じる」

 

智くん???

 

「そうやって・・・・みんないつの間にか離れてく」

 

 

はい???智くん???

 

 

「なぁ、翔くん・・・・どうして俺は

 

みんなとチュウができないんだ??」

 

 

 

 

 

 

ものすっごい可愛い顔して宙を見上げ

 

話す智くんに思わずのどが鳴る

 

 

 

「・・・・ちなみに、大野さんの言うみんなって・・・?」

 

 

「・・・・・俺が言うみんなって、お前ら以外にいるか???」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

この豹変ぶりが未だに慣れない・・・

 

「・・・・結構、満遍なくしてると思うけどなぁ」

 

「いいや、してない!!」

 

「いやいや・・・大野さんだって今までかなり・・・」

 

「いいや、してない!!」

 

そう言い切る智くんだが

 

俺は知っている・・・・

 

過去に一番チュウをしてきた

 

ツワモノだということを・・・・

 

本人が望まないモノを含めてだが

 

・・・・・・・・俺だって、何度してみたいと

 

思ったことか、智くんは知らない

 

ん?

 

っということは、智くんチュウしたいってこと?

 

「お、大野さん・・・メンバーの誰としてみたいの?」

 

ナイスな質問だと自画自賛しているい俺

 

「ん?・・・・・誰とって、そうだなぁ」

 

 

 

 

智くんの答えを待ってる俺って・・・・

 

どんな絵図らなんだろう????

 

 

なんだか・・・・智くんの視線が

 

怪しいと感じているのは、俺だけだろうか??

 

 

智くん・・・・・って

 

やっぱり俺にとっては全く予測不可能な

 

唯一無二の存在だと

 

あらためて感じた瞬間だった

 

 

 

 

 

だがしかし・・・・気になる答えを

 

息をひそめて待つ

 

一体、誰って答えるんだろう・・・・・・

 

 

智くん・・・・・??