「翔くん・・・今日時間ある?」

 

珍しく智くんから声がかかる・・・・・

 

しかも皆のいる前で

 

 

「あっ、う、うん。大丈夫だけど・・・・」

  

「・・・・・・だけどぉ?」

 

 

 

 

 

 

「いやっ、珍しいなぁと思って」

 

そのまま辺りを見回すと

 

松本と目が合う

 

苦虫をつぶしたようなこれもまた

 

珍しく不細工な顔・・・・・

 

相葉君はニコニコ笑いながら二宮と楽しそうにしている

 

 

 

ここはここで・・・・なんだか

良い感じなんだよな(笑)

 

 

 

「翔くん、聞いてる?」

 

 

智くんの声に振り向くと

 

 

 

 

目の前に現れるピンク色のくちびる

 

ドキンッ

 

弾ける鼓動・・・・・

 

 

「ゴメン、聞いてなかった・・・」

 

「ん?だからね、俺んち来るかな?って」

 

「ぅええええっ???」

 

 

「・・・・・・。あのさ、そんなに驚かなくても、嫌なら無理とは言わないけど」

 

そう言うと、チラリ魅惑の流し目で俺を見る

 

行かない選択肢なんてあるわけないじゃない!!

 

「いく!いくよ、行く、行く!!」

 

「ふふっ・・・じゃぁ、いつものお店でね」

 

そこは学食以外で落ち合うことが多い場所

 

小さな喫茶店

 

俺は何気に気に入っている

 

プリンがメチャクチャうまい店なんだ

 

少々値が張るのでめったに食べることが出来ないのだが・・・

 

 

その後、他愛のない会話を楽しんで

 

授業の予鈴とともに席を立つ

 

 

すっかり上機嫌となっていた俺の前をうなだれ

つまらなそうに歩きだす松本の姿が目に入る

 

 

 

 

 

「松本・・・?どうかしたか」

 

「・・・・・別に」

 

「なんか浮かな顔してるが・・・・・」

 

「そう?いつもと変わらないけど・・・・・」

 

「そんなことないよ!普段の松本は背中に花背負ってるって言うか・・・」

 

「花?」

 

「あぁ、(笑)・・・バラの花!すっげ―華やかなイメージ!」

 

「・・・クスッ、変な人(笑)」

 

 

 

あっ・・・・笑った!

 

普段からムスッとしていることが多い

 

少しぎこちない気もするが

 

はにかむ笑顔が可愛いと・・・・思った(笑)

 

 

「ねぇ・・・・櫻井・・・翔さん、は大野さんとはどんな関係なの?

翔さん・・付き合ってる人いるんでしょう?」

 

突然突きつけられるその質問に

 

すぐに言葉が出てこなかった・・・・・・

 

 

その目が・・・・・あまりにも真剣だったから